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「天刑〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

天刑の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
あらくれ」より 著者:徳田秋声
白い往来には、大師詣りの人達の姿が、ちらほら見えて、或雑木林の片陰などには、汚い天刑病《てんけいびょう》者が、そこにも此処にも頭を土に摺《すり》つけていた。それ....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
たの憎悪、あのお方に対するあなたの憤怒、ごもっともにも存じます! その上あなたは天刑病です! それに対する無限の怨恨、それが凝って人の世のあらゆる物を咒咀なさる....
痴人の復讐」より 著者:小酒井不木
かにされて居らないのです。日本でも、西洋でも、むかしこの病は「不治」と見做され、天刑病の一種として医治の範囲外に置かれました。近頃では、初期の緑内障ならば、手術....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
だれ、その上に蛆《うじ》が湧いている。 誰人も、この名将の面影に、その無惨なる天刑(?)の存することをまともに見るには忍びないはずであります。然《しか》るにお....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
病弊はある何かの制度から起こったものではない。それは、贅沢《ぜいたく》にとりつく天刑病であり、富と知力とにたかる寄生虫だ。やがて滅びてしまうだろう。」 「君たち....
鸚鵡蔵代首伝説」より 著者:国枝史郎
は永久納谷家へは帰らなかったそうな。しかし伝うるところによれば、この人の病気は、天刑病ではなく、やや悪質の脱疽に過ぎなかったということであり、そうしてこの人は、....
人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
《ペスト》全部の表を示しているが、それによれば、第一期の全部を通じてこの恐るべき天刑は短い間隙をおいてこの国を荒廃し、そして第二期の終末に至る二二年以内にまでそ....
釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
丁堀を通って近江屋へ買いに行ったあの牛蒡と生姜はなんですい?」 「妙薬よ。」 「天刑病のでございますかい?」 「誰が天刑病だ?」 「犯人。」 「はっはっは、間抜....