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天地神明
「天地神明〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
天地神明の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「キチガイ地獄」より 著者:夢野久作
でも絶対の秘密になっておりますので、御存じの無いのは御尤も千万ですが、しかし私は
天地神明に誓ってもいい事実ばかりを、申上げているのです。イヤ。まったくの話です。....
「虚子君へ」より 著者:夏目漱石
いたいのだから困ります。その意味からいうと、美々しい女や華奢《きゃしゃ》な男が、
天地神明を忘れて、当面の春色に酔って、優越な都会人種をもって任ずる様や、あるいは....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
その厳罰を蒙りましょう、断じて自分はこの革鞄を開いて片袖は返さぬのである。ただ、
天地神明に誓うのは、貴女の淑徳と貞潔である。自分は生れてより今に及んで、その姿を....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
地に訴えるの形をしているのだ。仏教でよくいう五体投地の形をしているのだ。つまり、
天地神明に対して、身を以て祷《いの》りつつあるのだという感動をも、田山白雲は直ち....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
、祐筆《ゆうひつ》に命じて書かせた大きな提示が、広間に張り出されました。
一、
天地神明に誓いて、こけ猿の茶壺を発見すべきこと。
一、柳生一刀流の赴くところ、....
「ジロリの女」より 著者:坂口安吾
らくるものであった。そこで私は、この夏川ヤス子も、必ずやモノにしなければならぬと
天地神明に誓いをたてた。 ある日のこと、私がおくれて出社すると、意外にも、衣子....
「現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
」 「ハッハッハ。嘘だと思っていらっしゃるから、いけません。サルトルの一言、常に
天地神明にちかって偽りなし」 「雲隠さん!」 ツル子はキッと彼をみつめて、 「....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
のタシにもならない。我こそは競輪の秘密を見破り、十八万円の大穴をせしめてやろうと
天地神明に誓をたてていたのだから。 第一日目はウォーミング・アップ。種々の方法....
「金狼」より 著者:久生十蘭
た。 「僕は絲満が殺された夜の一時ごろ、たしかに〈那覇〉まで出かけた……しかし、
天地神明に誓って、殺したのはおれじゃない。これだけは信じてくれ」 乾は返事をし....
「真珠塔の秘密」より 著者:甲賀三郎
。御話しに偽がないと云う条件で、別に荒立てる必要はありません」と友が云った。 「
天地神明に誓って偽でない事を断言します」 保命館を出て駿河台下の方へ来かかると....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
特別難解な点は一々別に切紙で伝授した。これはいわゆる別紙口伝で、これを受ける者は
天地神明に誓い、濫りに他言しないという誓紙を入れて伝授を受けるしきたりとなった。....
「三国志」より 著者:吉川英治
うと、孫堅は、 「われも漢室の旧臣、なんで伝国の玉璽を奪って謀叛などせんや。――
天地神明に誓ってさようなことはない」と絶叫した。 その血相に、誰も、「あれほど....
「三国志」より 著者:吉川英治
お心に、ご銘記あるようおねがいします。今日、お体だけでも無事だったのは、まったく
天地神明のご加護というもの。むしろ歓ぶべきことと存じます」と、歯に衣着せずいった....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
照覧あれ、臣等の一命に代えても、かならず官兵衛様の身を救い出してみせる」 と、
天地神明にその一心をちかい結んだものなのである。 かくてこの十三名だけは、姫路....