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「天寿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

天寿の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
電気看板の神経」より 著者:海野十三
人の便宜を指摘する夫子自身はいつか屹度この「便宜」の材料に使われて、自分はきっと天寿を俟つ迄もなく殺害せられてしまうに決っていると確信しているのだから、実に困っ....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
に逢って、呉は赦されて家に帰った。その後も子孫繁昌して、彼は八十歳までも長命して天寿をまっとうした。この魚はなま煎えを食ってさえも死ぬというのに、生のままでしば....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
刀ならんと推定さる。のみならず、算哲の身辺事情中には、全然動機の所在不明にして、天寿の終りに近き篤学者が、いかにしてかかる愚挙を演じたるものや、その点すこぶる判....
死生」より 著者:幸徳秋水
と思う。 即ち死ちょうことに伴なう諸種の事情である、其二三を挙ぐれば、(第一)天寿を全うして死ぬのでなく、即ち自然に老衰して死ぬのでなくして、病疾其他の原因か....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
た。 青年は不思議に命を全うしたばかりでなく、三十を越えても死なないで、無事に天寿を保った。この渡しは今でも温州の瑞安にある。 女の知恵 姚忠粛は元の....
死刑の前」より 著者:幸徳秋水
すなわち、死ということにともなう諸種の事情である。その二、三をあげれば、(第一)天寿をまっとうして死ぬのでなく、すなわち、自然に老衰して死ぬのでなくして、病疾そ....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
引き離され、激情と憎念とに充ちたままで、幽界生活に突入するほど危険なことはない。天寿を全うすることは、大自然の原則である。玉の緒は、決して人力を以て断ち切っては....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
シワモチが包めるぐらい広かったが、しかしウスッペラではなくて人目にふれずに見事に天寿を全うしたキノコのように肉ヅキがふくよかであった。この耳を育てるためにうまれ....
加利福尼亜の宝島」より 著者:国枝史郎
部落の帝王として君臨した。 部落は平和に富み栄え、壺皇子は数百年活き延びたが、天寿終って崩御するや、人民達はその死骸を林の中へ埋葬し神に祀って壺神様と云った。....
三甚内」より 著者:国枝史郎
甚内は磔刑に処せられ無残の最後をとげたそうであるが、庄司、富沢の二甚内はめでたく天寿を全うし畳の上で往生をとげ、一は吉原の起源を造り一は今日の富沢町の濫觴を作したということである。....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
ずがない。若返るためには贖物が入る。贖いもせずにいては所詮助かる見込はあるまい。天寿国は夢にも見られないのである。 鶴見はここで彼をたしなめる笞の音をはっきり....
南国太平記」より 著者:直木三十五
黙っておるまい、と思えるゆえ、斉彬の心としては、今暫く、後見は、斉興としておき、天寿を待って、久光が立つ。これが、わしの、斉彬の孝心を、亡き後にも、完うさせるも....
歌の円寂する時」より 著者:折口信夫
由に迸らそう、となぜ努めないのか、と言いたい。併し、此は無理かも知れない。短歌の天寿は早、涅槃をそこに控えて居る。私は又、此等の人々から、印象批評でもよい、どう....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
はどんどん回転し、その門前は市のように繁昌して、五つの福(長生・富・健康・道徳・天寿)が門にあつまり、客は雲のように来て、将来はさらによし)等の文字を記したる紙....
えぞおばけ列伝」より 著者:作者不詳
まったくそうだ.このときの少女と私は夫婦になり,今は孫も大勢出来て,何不自由なく天寿を完うして,今は神の国へ行くのだ,――とウラシベツの酋長が物語った. (ラッ....