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「天帝〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

天帝の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
報恩記」より 著者:芥川竜之介
は眼を閉じたまま、御祈りの言葉を呟《つぶや》き始めました。老女もやはり夫のように天帝の加護を乞うているようです。わたしはその間《あいだ》瞬きもせず、弥三右衛門の....
道祖問答」より 著者:芥川竜之介
かわらず》呟くような、かすかな声で、 「清くて読み奉らるる時には、上《かみ》は梵天帝釈《ぼんてんたいしゃく》より下《しも》は恒河沙《こうがしゃ》の諸仏菩薩まで、....
俊寛」より 著者:芥川竜之介
山王《ひよしさんおう》、王子《おうじ》の眷属《けんぞく》、総じては上《かみ》は梵天帝釈《ぼんてんたいしゃく》、下《しも》は堅牢地神《けんろうじしん》、殊には内海....
島原の乱」より 著者:菊池寛
上津浦の一|伴天連が、国禁によって国外へ追放された時の遺言に、今より後二十六年、天帝天をして東西の雲を焦さしめ、地をして不時の花を咲かしめるであろう。国郡騒動し....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
のなかへ帰ろうにも帰られないので、正直に答えた。 「わたしは天漢の白水素女です。天帝はあなたが早く孤児になって、しかも恭謹の徳を守っているのをあわれんで、仮りに....
天守物語」より 著者:泉鏡花
らすこと電光の如くなり。 盤石巌を飛ばすこと春の雨に相同じ。 然りとはいえども、天帝の身には近づかで、 修羅かれがために破らる。 ――お立ち――、(陰より諸声。....
流線間諜」より 著者:海野十三
しい詰問に対し、軽く肩すかしを喰わせた。 「嘲弄する気かネ。では已むを得ん。さあ天帝に祈りをあげろ」 「あッ、ちょっと待て!」 「待てというのか。じゃ素直に云え....
軍用鼠」より 著者:海野十三
れていても彼の妖婆には聞えなかった。そんなわけでとうとう妖婆は午前六時に唱うべき天帝に約束の三度の呪文をあげないでしまう。 その結果は、お城の下にどんな光景を....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
畜の舞踊から遠ざかった。それは実に無信仰以上の堕落であった。すべてが道徳を笑い、天帝を嘲り、永生を罵り、ひたすら汚泥の中に食い、飲み、又溺れることを以て人生の快....
天草四郎の妖術」より 著者:国枝史郎
ても尚陥落そうにも見えませんでした。 それは三万の信徒達が四郎を天童と思い込み天帝の擁護ある限り最後に勝つと信じているからです。 で、宗徒軍の強さ加減は例え....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
は彼の顔を屹と見つめた。 「われらの尊む夜叉羅刹の呪いじゃ。五万年の昔、阿修羅は天帝と闘うて、すでに勝利を得べきであったが、帝釈の矢軍に射すくめられて、阿修羅の....
妖怪学一斑」より 著者:井上円了
いには妄想を起こして、天罰のなすところにあらざるかと疑わしめ、幸福が打ち続くと、天帝の加護に出ずるものにあらざるかと思わしめ、前者は不安の念を起こし、後者は安心....
妖怪談」より 著者:井上円了
すと、古来いくたの学者もまた学説も、みなここに至ると体屈し、膝折れ、拝跪問※ただ天帝を祈り、神仏に祈誓するのほかなく、一人としてこの大問題を解決するの勇士はなか....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
の理を信ずるをもって足れりとす。あえてその理法のほかに、ことさらに想像をたたきて天帝を喚起するを要せず。某曰く、仏理の簡明なること、遠くヤソ教に勝れり。 英人....
旃陀羅考」より 著者:喜田貞吉
四恩鈔」に父母の恩を説いて、「今生の父母は我を生みて法華経を信ずる身となせり、梵天帝釈四大天王、転輪聖王の家に生れて、三界四天を譲られて、人天四衆に恭敬せられん....