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天幸
「天幸〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
天幸の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
上長の人の命に遵《したが》わぬから遂に野獣に啖《く》わす刑に処せられた、ところが
天幸にも一番に彼女を啖わんと近づき寄ったのが、以前出産を助けもろうた牝米獅《めピ....
「思い出す事など」より 著者:夏目漱石
留《とど》まる人に来《きた》る雁《かり》 考えると余が無事に東京まで帰れたのは
天幸《てんこう》である。こうなるのが当り前のように思うのは、いまだに生きているか....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
御迎え置き相成り候わば、御安全の事に存じ奉り候。 ――日本数百年、戦争これなきは
天幸と存じ奉り候。あまり久しく治平うち続き候えば、かえってその国のために相成らざ....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
ません。その癖我邦は寒帯から熱帯に跨《また》がっていて何の菓物でも出来ぬ事はない
天幸《てんこう》の国です。林檎《りんご》は北国で西洋に劣らん種類が出来ますし、亜....
「料理も創作である」より 著者:北大路魯山人
つしか持ち合わせていない。それゆえ、感度の高い舌を持ち合わせているということは、
天幸であり、天爵であり、天恵である。 しかし、天分的に味覚のすぐれた人というの....