天才的[語句情報] »
天才的
「天才的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
天才的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「土曜夫人」より 著者:織田作之助
京吉という二十三の青年だった。 京吉はどこのホールでも、チケットなしで踊れた。
天才的にダンスが巧いのだ。ダンス教師も京吉のステップを見ていると、自分が情なくな....
「青木の出京」より 著者:菊池寛
ことができた。彼の白皙な額とその澄み切った目とは、青木を見る誰人《たれびと》にも
天才的な感銘を与えずにはいなかった。彼の態度は、極度に高慢であった。が、クラスの....
「無名作家の日記」より 著者:菊池寛
! 皆、文芸部の先輩じゃないか。なあに、文壇なんて、案外わけのないところさ」と、
天才的で傲岸《ごうがん》な山野が、桑田に相槌を打ったっけ。俺は、こうした会話をき....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
優れた三人の偉人が一緒に日本に生まれて来ました。三人の協同作業です。信長が、あの
天才的な閃きで、大革新を妨げる堅固な殻を打ち割りました。割った後もあまり天才振り....
「蠅」より 著者:海野十三
心|懸けた。果してそれは大成功だった。会主の狭い頭脳から出るものよりも、同好者の
天才的頭脳を沢山に借りあつめることが、いかに素晴らしい映画を後から後へと作りあげ....
「桶狭間合戦」より 著者:菊池寛
小唄でも口ずさんで居たのであろう。決戦間近かに控えてのこの余裕ぶりは何と云っても
天才的な武将である。こんな恰好で神宮を出でたつと道路の傍に、年の頃二十|計りの若....
「小田原陣」より 著者:菊池寛
一くさりやる物語りである。 此の語の真偽はとにかく、戦略上の要点を見付けるのに
天才的な秀吉と、錚々たる土木家である増田長盛や、長束正家なんかが共同でやった仕事....
「大脳手術」より 著者:海野十三
るだろう」 と鳴海は皮肉をいう。私はそれに構わず言った。 「もはや現代の医術は
天才的特技ではなくなった。それは普遍性ある機械的技術となり、機械力によりさえすれ....
「火星兵団」より 著者:海野十三
ああ、自分は、初めて安心ということを知った。それは自分の亡きあと、あなたのような
天才的天文学者がいるから、天文学については、心配がいらないということを発見したか....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
の世界へ、輝く脚光の国へ送り出してやるのが、妹としての、真の愛情ではあるまいか。
天才的な姉のために、自分が犠牲になってやるのが、妹として正しい道ではないかしら。....
「雑文的雑文」より 著者:伊丹万作
のは新人のほかにはない。 実際において映画をおもしろくする効果からいえば一人の
天才的なる新人の出現は十人の撮影所長の存在よりも意義深きものである。 ここ数年....
「可能性の文学」より 著者:織田作之助
力を喧伝されていた坂田も、現在の棋界の標準では、六段か七段ぐらいの棋力しかなく、
天才的棋師として後世に記憶される人とも思えない。わずかに「銀が泣いてる坂田は生き....
「道なき道」より 著者:織田作之助
今日、寿子が弾いた「チゴイネルヴァイゼン」の素晴しさは、庄之助を驚かせた。それは
天才的な閃きといってもいい位であった。 「こりゃ、もしかしたら大物になるかも知れ....
「茶の湯の手帳」より 著者:伊藤左千夫
事を基礎として居る点が、最も社会と調和し易いからである、他の品位ある多くの芸術は
天才的個人的に偏して、衆と共にするということが頗る困難であるから何人にも楽むとい....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
から北海に至る全地域に分散して土地の領有を争うたのであった。 ナポレオンはその
天才的直観力に依って事物の真相を洞見し、革命に依って生じた軍事上の三要素を綜合し....