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天明
「天明〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
天明の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
通の女が縫箔《ぬいはく》の小袖《こそで》を着るに対して、遊女が縞物を着たという。
天明《てんめい》に至って武家《ぶけ》に縞物着用が公許されている。そうして、文化文....
「箕輪心中」より 著者:岡本綺堂
縁に仲よく肩をならべて、なんにも言わずに碧《あお》い空をうっとりと見あげていた。
天明《てんめい》五年正月の門松《かどまつ》ももう取られて、武家では具足びらき、町....
「両国の秋」より 著者:岡本綺堂
てもお絹が蛇のような悽愴《ものすご》い眼をもっていることは争われなかった。お絹が
天明五年|巳年《みどし》の生まれであるということも思いあわされて、林之助は迷信的....
「明治十年前後」より 著者:淡島寒月
の文明を知った。私の家は商家だったが、旧家だったため、草双紙、読本その他|寛政、
天明の通人たちの作ったもの、一九、京伝、三馬、馬琴、種彦、烏亭焉馬などの本が沢山....
「妖婆」より 著者:岡本綺堂
ものであった。 大田蜀山人の「一話一言」にもおなじような怪談が伝えられている。
天明五年の頃、麹町に十兵衛という飴屋があって、平素から正直者として知られていたが....
「人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
の男女を婚せしめ、いわゆるポツダムの巨兵を作ろうとした。ところが、日本においても
天明のころ、その二つを合したような、事蹟が残されているのだ。 それが紀州公|姉....
「光は影を」より 著者:岸田国士
のちよつとした噴火ぐらい……」 「いつでも、ちよつとした噴火ですめばいゝけどさ。
天明の大爆発みたいなことがないとも限らないわ。鬼押出し、まだ、ご存じない?」 「....
「夢のお七」より 著者:岡本綺堂
以上が蜀山人手記の大要である。案ずるに、この記事を載せた「一話一言」の第三巻は
天明五年ごろの集録であるから、その当時のお七の墓はよほど荒廃していたらしい。お七....
「馬妖記」より 著者:岡本綺堂
どこかの山奥からでも現れて来たのではないかというのである。 それからずっと後の
天明年間に書かれた橘|南渓の「西遊記」にも、九州の深山には山童というものが棲んで....
「曲亭馬琴」より 著者:邦枝完二
にお書卸しの黄表紙お花半七を始め、翌年御開板の遊人三幅対、夏祭其翌年、小野篁伝、
天明に移りましては、久知満免登里《くちまめどり》、七笑顔当世姿、御存商売物、客人....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
死者を出したという報道が世人の耳目を衝動した。それを当て込んで、鳥越の中村座では
天明年間の浅間山噴火を脚色した「音聞浅間幻灯画」という五幕物を十月興行の二番目に....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
くは之を研究するほどの熱心家も無し、学者も無かったらしい。現に今から百余年|前、
天明年間に日向国の山中で、猟人が獣を捕る為に張って置いた菟道弓というものに、人か....
「国号の由来」より 著者:喜田貞吉
帝の時に入貢してその冊封を受け、印綬を賜わったことが後漢書に見えている。しかるに
天明年間、その博多附近の志賀島から、当時奴国王の貰った金印と認められるものが発見....
「西航日録」より 著者:井上円了
し、楊子江はいつになったら晴れやかな空を見せるのであろうか。) 十一月二十五日
天明、呉淞抜錨。シナ大陸に沿って南進し、二十六日台湾海峡に入る。終日曇晴、風波や....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
北天に旭日を懸け、その光気の海水に映射する光景は、言亡慮絶の妙趣を実現せり。終夜
天明らかにして、一点の星光を認めざるは前夕のごとし。 二十六日、快晴。朝来、連....