天津乙女[語句情報] » 天津乙女

「天津乙女〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

天津乙女の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
し夫ばかりではない、何となく寛《ゆるや》かに落ち着いて、云わば神の使いに天降った天津乙女《えんじぇる》が其の使命を果たし、恭々しく復命する時の様も斯くやと、思わ....
天主閣の音」より 著者:国枝史郎
たら忘れられまい。人生至極の幸福だ。肉身極楽へ行けるのだ。加陵頻迦の声がしよう。天津乙女が降りて来よう。竜宮城が現出しよう。現世の苦患が忘れられよう。忽然として....
試験管」より 著者:寺田寅彦
このウルトラモダーンな現代女性の横行する銀座で見ると、まるで星の世界から天降った天津乙女のように美しく見られた。 子供の時分に、郷里の門前を流れる川が城山のふ....
伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
うな、渋の大傘を畳んで肩にかついだのが、法壇の根に顕れた。――これは怪しからず、天津乙女の威厳と、場面の神聖を害って、どうやら華魁の道中じみたし、雨乞にはちと行....
おとずれ」より 著者:国木田独歩
のみ答えぬ。げにわれは思う、女もし恋の光をその顔に受けて微笑む時は花のごとく輝く天津乙女とも見ゆれど、かの恋の光をその背にして逃げ惑うさまは世にこれほど醜きもの....
」より 著者:国木田独歩
たどりて音もなく庭に下りぬ。女星の額の玉は紅の光を射、男星のは水色の光を放てり。天津乙女は恋の香に酔いて力なく男星の肩に依れり。かくて二人は一山の落ち葉燃え尽く....
レモンの花の咲く丘へ」より 著者:国枝史郎
と云うのでも、私は決して貴女をおさげすみ申すようなことは致しませぬ。(間)恋には天津乙女も土龍の穴まで下り、女王が蛇の窟へ忍んで行ったではござりませぬか。――そ....