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「天然物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

天然物の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
とし。 第七に、神社合祀は史蹟と古伝を滅却す。史蹟保存が本邦に必要なるは、史蹟天然物保存会の主唱するところなれば、予の細説を要せず。ただし、かの会よりいまだ十....
備忘録」より 著者:寺田寅彦
れにしてもこのおもしろい金米糖が千島アイヌかなんぞのように滅びて行くのは惜しい。天然物保存に骨を折る人たちは、ついでにこういうものの保存も考えてもらいたいもので....
映画雑感(Ⅰ)」より 著者:寺田寅彦
立つことであろう。 アフリカは世界の動物園、野獣の楽園として永久に保存したい。天然物保存地帯として少なくもこの大陸内地の大部分を万国協定で指定してほしいと思う....
物売りの声」より 著者:寺田寅彦
なんらかの方法で記録し保存しておいて百年後の民俗学者や好事家に聞かせてやるのは、天然物や史跡などの保存と同様にかなり有意義な仕事ではないかという気がする。国粋保....
大阪を歩く」より 著者:直木三十五
研究所程度の科学研究所を設立してくれと頼みたい。幾億円の富が、そこから生れるか?天然物の少い日本は、科学的発明以外に何をも産出するものはないではないか? 文化....
一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
なり、終には中止せねばならない。そこへ行くと栽培果実を原料としての製品は、最初は天然物に比してはるかに格高であるが、販路拡張して多量に需要されることになれば、栽....
人造物語」より 著者:海野十三
人造光線、人造真珠、人造宝石、などと、数えてゆけば、きりがない。これ等の造品は、天然物の模造として代用品の役目をつとめるばかりではなく、天然物より勝れた点を多く....
植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
板を利用するところだが、昔日本には無論そんな気の利いた材料がなかったので、そこで天然物でこれをおおいイチハツの根でしっかりと押えつけたものであるところに面白味が....
寒桜の話」より 著者:牧野富太郎
みな満員、桜の林には人だかり、とても同地は賑わうことであろうと信ずる。 こんな天然物を利用して繁栄を策することは、永久的のものであって一時的なものでなく策の最....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
日本の婦人は欧洲人が鮮明単一なる色を欲するとは全く異りて遥《はるか》に芸術的なる天然物そのままの色彩を好むものといふべし。日本の児女がその身に纏《まと》はんとす....
料理メモ」より 著者:北大路魯山人
になりかけている。 鼈 *九州柳川、江州彦根及び八幡、雲州松江等の天然物が最良。 *京都の大市は天然産のすっぽんをほとんど一手に買い占め約七割、こ....
民芸とは何か」より 著者:柳宗悦
態も極めて無心なのです。とりわけ美意識等から工夫されるものではありません。材料も天然物であり、それも多くはその土地の物資なのです。目的も皆実用品で、直接日々の生....
再び「科学の歴史的社会的制約」に就いて」より 著者:戸坂潤
外ならない。例えば資本制なる現段階は、一切の存在を、物品は素より土地であろうと、天然物であろうと、精神的能力・名誉・義務・自由に到るまで、商品として、巨大なる商....
俳句の作りよう」より 著者:高浜虚子
であって、簡単に表してはとうていその趣を十分に伝えることはできない。それに反して天然物の方は人事に比して簡単である。少なくとも簡単に表してなおその趣を伝えやすい....