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天王寺
「天王寺〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
天王寺の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「道祖問答」より 著者:芥川竜之介
天王寺《てんのうじ》の別当《べっとう》、道命阿闍梨《どうみょうあざり》は、ひとり....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
如く並んで歩いたが、豹一はわれにもあらずぎこちなかった。別れしな、 「今夜六時に
天王寺公園で会えへん?」紀代子の方から言い出した。その頃、宵闇せまれば悩みは果て....
「世相」より 著者:織田作之助
女は、やがて彼女を自分のものにしようとするルンペン達の争いに惹き込まれて、ある夜
天王寺公園の草叢の中で、下腹部を斬り取られたままで死んでいる。警察では直ちに捜査....
「吉原新話」より 著者:泉鏡花
場合で、一同が言合わせたごとく、その四角な、大きな、真暗な穴の、遥かな底は、上野
天王寺の森の黒雲が灰色の空に浸んで湧上る、窓を見た。 フト寂しい顔をしたのもあ....
「ゴールデン・バット事件」より 著者:海野十三
、行方不明である。――しかし後日談を云うと、あれから三ヶ月ほどして、帆村は大阪の
天王寺のガード下に、彼らしい姿を発見したという。しかし顔色はいたく憔悴し、声をか....
「蠅男」より 著者:海野十三
いばっかりにフルーツポンチ一杯で利太郎から宝塚まわりを譲ってもらうんやなかった。
天王寺の占師が、お前は近いうち女の子で失敗するというとったがこら正しくほんまやナ....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
を見せていた。 ◯大阪はどこが焼けているのか車窓からは見えず。(話によると西区、
天王寺区、大正区等が焼けた由) ◯名古屋も案外たくさん残っている。その前夜また空....
「南地心中」より 著者:泉鏡花
唯今一見という顔をなさるから、はぐらかして上げましたんでさ。」 「だって、住吉、
天王寺も見ない前から、大阪へ着いて早々、あの婦は? でもあるまいと思う。それじゃ....
「アド・バルーン」より 著者:織田作之助
も後悔されてきます。しかし、それもお喋りな生れつきの身から出た錆、私としては早く
天王寺西門の出会いにまで漕ぎつけて話を終ってしまいたいのですが、子供のころの話か....
「雨」より 著者:織田作之助
軽部は顔をしかめた。 そんなお君が軽部と結婚したのは十八の時だった。軽部は大阪
天王寺第×小学校の教員、出世がこの男の固着観念で、若い身空で浄瑠璃など習っていた....
「暗号数字」より 著者:海野十三
すこし神経がつかれたのか、頭が痛い。それを我慢して、大阪の街に一歩を印した。
天王寺に近い新世界は、大阪市きっての娯楽地帯であった。そこにはパリのエッフェル塔....
「備前天一坊」より 著者:江見水蔭
程堅く約束をして置きながら、浮気するとは何事ぞい。こうした事もあろうかと、拙尼も
天王寺の庵室にジッとしてはいられず、後から尾けて来て見れば、推諒通りこの始末じゃ....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
して見たが、死んで見るのはこれが初めて」と。六十七歳で眠るが如く大往生を遂げた。
天王寺墓域内、「吉梵法師」と勒された墓石は今なお飄々たる洒脱の風※を語っておる。....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
理想の現実化に向って力を尽されました。別して造塔、起仏に御熱心にて、自ら七寺(四
天王寺、法隆寺、中宮寺、橘寺、蜂丘寺、池後寺、葛城寺)を建立せられた外、諸国にも....
「雨」より 著者:織田作之助
。良え気持やわ」と彼女が夫の軽部武彦に言った時、若い軽部は顔をしかめた。彼は大阪
天王寺第三小学校の教員であった。お君が彼と結婚したのは十八の時である。 軽部の....