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「天王山〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

天王山の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
苦悩の年鑑」より 著者:太宰治
ころにいれて、これでよし、と言っている。もみつぶしてしまうつもりであったろうか。天王山は諸所方々に移転した。何だってまた天王山を持ち出したのだろう。関ヶ原だって....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
め。 ◯沖縄は去月二十日を以て地上部隊が玉砕し、二十六日にはそれが発表された。「天王山だ、天目山だ、これこそ本土決戦の関ケ原だ」といわれた沖縄が失陥したのだ。国....
賤ヶ岳合戦」より 著者:菊池寛
終に毛利との媾和に成功した。和成るや飛ぶが如くに馳せ上って、光秀の虚を山崎|宝寺天王山に衝き、光秀をして三日天下のあわれを喫せしめた。この山崎合戦が、まさに、秀....
山崎合戦」より 著者:菊池寛
山崎に於ての遭遇戦を予期していたのであろう。 山崎で戦うとすれば、大切な要地は天王山である。光秀が之を取れば、随時に秀吉の左翼から、拳下りに弓鉄砲を打ち放して....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
は山崎に退いた長州兵も散乱し、久坂、寺島、入江らの有力な同僚も皆戦死したあとで、天王山に走って、そこで自刃した。 この真木和泉の死について、景蔵の所感もその手....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
り中山藩と連合して天狗残党を討とうとしていたので、それを知った彼は場合によっては天王山に立てこもるつもりで、武器をしらべると銃が七|挺あるに過ぎない。土民らはま....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
るらしい。 「千鳥塚というのはどこですか」 女の人がたずね返すと、 「千鳥塚は天王山にありますがねえ、この道をこう行って、こう戻らっしゃると……」 千鳥塚の....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ります。 一方は井堰《いぜき》。 ちょうど、山崎の合戦で、羽柴軍と明智軍とが天王山を争うたように、この両箇の先陣が、その水門口をめがけて我先にと競《きそ》い....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
せて来て、こちらのわやわやをどう捌《さば》くか、これを見定めての上で、おもむろに天王山を下るも遅くはあるまい。 田山白雲は、こんなような考えを起して、いったん....
黒田如水」より 著者:吉川英治
城代中川清秀とは、伊丹を中心とする荒木村重の両翼だった。 大軍を配して山崎から天王山へ本陣をすすめた後、信長は、このふたりを、誘降することに成功した。 高山....