天神橋[語句情報] » 天神橋

「天神橋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

天神橋の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
義血侠血」より 著者:泉鏡花
河《かわ》は長く流れて、向山《むこうやま》の松風静かに度《わた》る処《ところ》、天神橋の欄干に靠《もた》れて、うとうとと交睫《まどろ》む漢子《おのこ》あり。 ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
食って、二人はここを出た。風の止んだのを幸いに、亀戸の通りをぶらぶら来かかると、天神橋の袂で、二人づれの女に出逢った。女は柳橋芸者のお蝶と小三である。芸者たちは....
社会時評」より 著者:戸坂潤
う警察の不埒な仕打ちもあると聞いている矢先だ。こんなことを考えながらこの一等兵は天神橋六丁目の交叉点をつっ切ったのである。とそう仮定しよう。 ××××××××....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
えられい」 と言い捨てて、さっさと立帰ってしまった。 まもなく、内山彦次郎は、天神橋の袂《たもと》で、駕籠《かご》に乗って帰る途中を殺されてしまった。 何人....
塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
で、それから鴻の巣、桶川と中仙道を下りましたが、足弱の連で道も捗取りませんので、天神橋へ掛りますと日はトップリ暮れ、足は疲れましたから御新造は歩けませんから、蔦....
真鬼偽鬼」より 著者:岡本綺堂
いう関係から、生長の後にも心安く附合っていた。伊兵衛は職人だけに道楽をおぼえて、天神橋の近所にある小料理屋などへ入り込むうちに、かの甚吉をも誘い出して、このごろ....
勧善懲悪」より 著者:織田作之助
したのがそれだ。大阪でいうならば、難波の前に千日前、堂島の前に京町堀、天満の前に天神橋といったあんばいに、随所に直営店をつくり、子飼いの店員をその主任にした。 ....
車上の春光」より 著者:正岡子規
いて居る。片隅の竹囲いの中には水溜《みずため》があって鶩《あひる》が飼うてある。天神橋を渡ると道端に例の張子細工が何百となくぶら下って居る。大きな亀が盃《さかず....
すみだ川」より 著者:永井荷風
ては一人もない此方《こなた》の岸をば、意外にも突然二台の人力車《じんりきしゃ》が天神橋の方から駈《か》けて来て、二人の休んでいる寺の門前《もんぜん》で止った。大....
本所両国」より 著者:芥川竜之介
橋屋の前も広い新開の往来の向うに二階建の商店が何軒も軒を並べている。…… 僕は天神橋の袂から又円タクに乗ることにした。この界隈はどこを見ても、――僕はもう今昔....