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「天竜〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

天竜の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
俊寛」より 著者:芥川竜之介
ぞを遣《つかわ》すよりも、六牙象王《ろくげのぞうおう》の味噌漬《みそづ》けだの、天竜八部《てんりゅうはちぶ》の粕漬《かすづ》けだの、天竺《てんじく》の珍味を降《....
梓川の上流」より 著者:小島烏水
字を用いる、高地には純美なるアルプス渓谷の意味は少しもない、「河内《こうち》」は天竜川の支流和田川の奥を八重河内というし、金森長近が天正十六年に拓いた飛騨高原川....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
せんでした。御承知の通り、あすこには玉川の上水が流れて居りまして、土手のむこうは天竜寺でございます。その土手下に一本の古い松の木がありますが、主人は自分の帯を大....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、きょうは袂涼しいのを通り越して、単衣の襟が薄ら寒いほど冷たい風がながれて来た。天竜寺の暮れ六ツをきいて喜右衛門は夕飯をくっていると、昼間の草履取りが再び野島屋....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
は、さすがに気味を悪がって唯ながめているばかり。そのうちに夏の日も暮れかかって、天竜寺の暮れ六ツがきこえる頃、そこへ一人の若い娘が来ました。 娘は十四五で、武....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
の空にのぼりはじめたらしい。夜空は大分明かるさを増した。 七月三十日 ◯昨夜は天竜川口で、敵米艦隊の艦砲射撃がかなりあったらしい。 ◯きょうは早暁から艦載機飛....
聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
んてヘマな不在証明じゃないか。それから、ワシレンコは一種の志士業者で、右翼団体の天竜会が養っているそうだが、ひどい結核患者で見る影もないよ。あいつは昨夜ジナイー....
単独行」より 著者:加藤文太郎
で北アルプスを今また電車で中央アルプスを見たので、一時も早く南アルプスを見ようと天竜川の吊橋を渡って部奈へ急に登って行く。汽車の疲れと五人ほどの登山者が半時間く....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
ような。十四年前のある晩に俺と夏彦とは部下を従え三隻の軍船に打ち乗って湖水を分け天竜川を下り一人の女の愛を得ようと阿修羅のように戦ったことを! ああある時は二つ....
未来の地下戦車長」より 著者:海野十三
《おおごい》だった。 天井から、奔流《ほんりゅう》する水は、ものすごく、まるで天竜川《てんりゅうがわ》のようであった。一郎の膝の下は、たちまち水の中につかって....
海神別荘」より 著者:泉鏡花
この時、うかとしたる体に書を落す。) まだ、誰も上らないか。 侍女一 やっと一人天竜川まで参りました。 公子 ああ、まだるっこい。賽を二つ一所に振ろうか。(手に....
伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
その姿をあの島の柳の上へ高く顕し、大空へ向って拝をされい。祭文にも歌にも及ばぬ。天竜、雲を遣り、雷を放ち、雨を漲らすは、明午を過ぎて申の上刻に分豪も相違ない。国....
鵞湖仙人」より 著者:国枝史郎
から奪い取ろうと、遙々江戸から来たのであった。 物語は三日経過する。 此処は天竜の上流である。 一宇の宏大な屋敷がある。 薬草の匂いがプンプンする。花が....
火の扉」より 著者:岸田国士
ユキはいつものとおり自転車へ飛び乗つた。 平たんのように、自転車は滑つて行く。天竜の河原をへだてゝ、対岸の山すそは夕陽をいつぱいに受け、青空に浮いた中部山腹の....
県歌 信濃の国」より 著者:浅井洌
ずれも国の鎮めなり 流れ淀まずゆく水は 北に犀川|千曲川 南に木曽川天竜川 これまた国の固めなり 三 木曽の谷には真木茂り 諏訪の湖には魚多....