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天象
「天象〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
天象の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「富士」より 著者:岡本かの子
な寝姿でもある。 しかも、女神の慧《さと》さと敏感さは年経る毎に加わるらしく、
天象歳時の変異を逸早く丘麓の住民たちに予知さすことに長けて来た。従来、ただ天気の....
「わが町」より 著者:織田作之助
、立ち停った。 そこには日本に二つしかないカアル・ツァイスのプラネタリュウム(
天象儀)があり、この機械によると、北極から南極まで世界のあらゆる土地のあらゆる時....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
る間に築き上げては奈翁の雄図よりも早く微塵に打崩したり、日々眼を新にする雲の幻術
天象の変化を、出て見るも好い。
四辺が寂しいので、色々な物音が耳に響く。鄙びて....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
竜王を拝して雨を乞うたは主《おも》にこれに因ったので、それより衍《ひ》いて諸般の
天象を竜の所為《しわざ》としたのは、例せば『武江年表』に、元文二年四月二十五日|....
「灯明之巻」より 著者:泉鏡花
は瞬く間だ。あたかもその距離の前途の右側に、真赤な人のなりがふらふらと立揚った。
天象、地気、草木、この時に当って、人事に属する、赤いものと言えば、読者は直ちに田....
「夏遠き山」より 著者:宮本百合子
る。南方に八溝連山が鮮やかに月明に照されつつ時々稲妻を放つ。その何か奇異な深夜の
天象を、花は白く満開のまま、一輪も散らさず、見守っている。―― この花ばかりで....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、他の山に見られない幾多の怪現象が起る――本来、胆吹のように山が独立していると、
天象の変化は、他の連脈的アルプス地帯に於けるよりも一層|著《いちじる》しいものが....
「源氏物語」より 著者:紫式部
り、太子|懼《お》ぢたり」と漢書の太子丹が刺客を秦王《しんのう》に放った時、その
天象《てんしょう》を見て不成功を恐れたという章句をあてつけにゆるやかに口ずさんだ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
かの前兆でないかと思われるようなことも頻々《ひんぴん》として起こる。日月星などの
天象の上にも不思議が多く現われて世間に不安な気がみなぎっていた。天文の専門家や学....
「凍雨と雨氷」より 著者:寺田寅彦
の比較的自由な土地はこの現象の生成に都合が好さそうに思われる。いくら米国でもこの
天象を禁止し排斥する事は出来ないので、その予報の手がかりを研究しているのである。....
「美の日本的源泉」より 著者:高村光太郎
他に於て成し遂げられた大陸分子の濾過摂取の妙はまだ十分彫刻に於ては現れていない。
天象風土に直接関係ある建築の方がかかる点に於て一歩先んじるようになるのは当然であ....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
も米国化すべし。浅間《あさま》しくも独逸《ドイツ》化すべし。然れども日本の気候と
天象《てんしょう》と草木《そうもく》とは黒潮《こくちょう》の流れにひたされたる火....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
』『続千載』の歌と 十三 吉野朝時代の勅撰和歌集 十四 鎌倉末この方の自然観照、
天象が景色の重要な要素となる、『玉葉』『風雅』の叙景歌の功績、頓阿の歌、牧渓水墨....
「わが町」より 著者:織田作之助
へ連れて行った。 そこには日本に二つしかないカアル・ツァイスのプラネタリウム(
天象儀)があり、この機械によると、北極から南極まで世界のあらゆる土地のあらゆる時....
「俳句の作りよう」より 著者:高浜虚子
春風とか、納涼とか、秋草とか、時雨とかいうようなふうに、何か各季節に属した一つの
天象、地理、動植物もしくは人事などを詠みこむことになっている。なぜ俳句に季を入れ....