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太っ腹
「太っ腹〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
太っ腹の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「老ハイデルベルヒ」より 著者:太宰治
とは、何かと話が合うのでした。佐吉さんの兄さんとは私も逢ったことがあり、なかなか
太っ腹の佳い方《かた》だし、佐吉さんは家中の愛を独占して居るくせに、それでも何か....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
ッハッ」 剛腹な笑いを頭から浴びて、主水正は、ホット助かった心地――相変わらず
太っ腹なお殿様だと、たのもしさが涙とともにこみ上げてくる。 ふと対馬守は、遠い....
「地図にない街」より 著者:橋本五郎
いことが起こる。決してびくびくしちゃいけない。どこまでも元気に、そしてどこまでも
太っ腹で――まあとにかく行ってみるんだな。何もなかったらまた浅草へ帰って来るさ。....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
い！ お角さんは、腹の中から縁起でもないと感じました。 お角さんは、あれほど
太っ腹な女のくせに、こんなことにかけては感情が細かいので、不吉なものや、不浄なも....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
正体にいたっては、ちょっと見当がつき兼ねたのであります。商人の方は浜を市場とする
太っ腹の当世男とは見えるが、身分あるらしい侍は、旗本御家人という風俗でもなし、ま....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ろうったって、それは貸した方の無理よ。戦争に金貸しをしようというくらいの異人は、
太っ腹の山師なんでしょう、そのくらいのあきらめはついていないはずはないから、こん....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
ガンはそれにゃあお誂え向きの男だよ。ところで「その大地主さんて人は人を助けるのに
太っ腹になれそうな人だとお前さんは思うかね？――お前さんの話だと、その人も困った....
「田舎者」より 著者:豊島与志雄
あって、茫とした捉えどころのないものとなった。物静かな細い声が出る口から、時々、
太っ腹らしいばかげた哄笑がとび出してくるし、小さな眼から、時々、鋭い針のようなも....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
したことがあった。
バオレルはいつも上きげんで、悪友で、勇者で、金使いが荒く、
太っ腹なるまでに放蕩者《ほうとうもの》で、雄弁なるまでに饒舌《じょうぜつ》で、暴....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
ったが、次郎はまだ寝ついていなかったので、ついそれを聞いてしまった。そして、父が
太っ腹過ぎて困るとか、お祖父さんが死んだら、あとが大変だとか、そういった話を、こ....
「柳原燁子（白蓮）」より 著者:長谷川時雨
ほど深いお悩みのあることは、素振《そぶり》にもお見せになりませんでした。御主人は
太っ腹な、それは気持ちのいい方です。まさか短気なことは遊ばしはしませんでしょうね....
「巷説享保図絵」より 著者:林不忘
きさつ、その後の仔細などすこしも知らないのだ。おそろしく眼先がきいて、それでいて
太っ腹な男なので、儕輩《せいはい》を抜いて、いつのまにか柘植の家から離れるように....
「回想録」より 著者:高村光太郎
な弟子が食ってゆけたのだ。後には父に見せないで名前を入れて出した人もあるが、父は
太っ腹なところがあって、「結局いいのだけが俺のになるのだ。」と言って何とも思って....
「インチキ鮎」より 著者:北大路魯山人
ら、それにすっかり魅せられてしまったのだろう。 料理人の野本君は才人でもあり、
太っ腹の男でもあったから、時に応じた考えから、大あゆばかりをたくさん取り寄せ、そ....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
、学生どもをも退屈させるのが、
生きていると云うものですか。
こんな事は御同僚の
太っ腹に任せてお置なさい。
なんだって実の無い藁をいつまでも扱くのですか。
それ....