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太刀筋
「太刀筋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
太刀筋の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
や、ただの素浪人と思っていたのが、いずれも相当に使うらしく、それぞれ型にはまった
太刀筋を示していたものでしたから、右門は騒がずに声をかけました。 「では、きさま....
「巌流島」より 著者:直木三十五
を考えていたらしい。作戦計画については周到な用意をする武蔵は、小次郎の門人に彼の
太刀筋を聞くし、それと自分が聞いていた小次郎の勝負の様子を考え、それからこの楫を....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
るまい、いざ一太刀の御教導を願う」 「心得たり、年は老いたれど高慢を挫《くじ》く
太刀筋は衰え申さぬ」 武芸者気質《ぶげいしゃかたぎ》で、一心斎は竜之助の剛情が....
「敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
覘う、水司又市も眼は血走って、此の小娘只一|撃と思いましたが、一心|凝った孝女の
太刀筋、此の年四月から十月まで習ったのだが一生懸命と云うものは強いもので、少しも....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
いが、薩州伊王ヶ滝の自源坊より瀬戸口|備前守《びぜんのかみ》が精妙を伝えし誉れの
太刀筋《たちすじ》」 「いや、かねてより承知してござる」 剣道の話のみは、竜之....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
い。家には先祖から道場があって、これも幼少の頃から、宝蔵院の槍《やり》、柳生流の
太刀筋《たちすじ》をことに精出して学んだとはいうが、誰も丹後守と試合をした者もな....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
それに打ち込めない。打ち込めば、思う壺というように、あやなされてしまう。 その
太刀筋《たちすじ》がよくわかる時と、まるっきりわからないことのあるために、煮え切....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
壺を伏せたりあけたりする手つきと、女を連れこむ遣口《やりくち》は見て知っておるが
太刀筋は初めてだ。存分に撃ちこんで来いよ!」
源十郎は無言。
青眼にとった柄....
「決戦川中島 上杉謙信の巻」より 著者:坂口安吾
がれ!」 信玄は軍配をかかげて余の太刀をふせいだ。彼の狂乱した目が見えた。余の
太刀筋に狂いがあり、甚しく意にみたぬものを感じたが、いかんとも詮方ない。二太刀。....
「安吾武者修業」より 著者:坂口安吾
の老翁たちはそろって剣法がそれほど上手ではないようで、五十、六十がらみの高弟から
太刀筋を直されて、わかりました、とうなずいている。しかし七十余年も太刀を握って育....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
がったが、彼が選んだ相手は、正面の大山だった。大山はそののんびりした性格どおり、
太刀筋に極めて鷹揚なところがあった。しかし決して下手ではなかった。すきだらけのよ....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
定吉は思案に余ってしまった。「これはおれの眼が曇ったのかもしれない。どうにも
太刀筋が解らない。とまれこやつは道場破りだな。このままでは帰されない。もうこうな....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
たかしら」
「右と、左によって、懸り方がちがってくるが――」
百城は、小太郎の
太刀筋と、右の跛を引きながら、斬りかかって来るのに対して、何う外して、どこを攻め....
「落語・教祖列伝」より 著者:坂口安吾
うてい敵ではござらん。世にかほどの達人があろうとは、夢にも思い申さなんだ。拙者の
太刀筋などは児戯に類するものでござる。アア、天下は広大也」 淳八郎、溜息をもら....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
お化粧に手間の取れまするが無理はないはず、と云いさしてホホと笑う慣れきった返しの
太刀筋。アハハハそれも道理じゃ、今に来たらばよく見てくれ、まあ恐らくここらに類は....