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「太湖〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

太湖の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
霊鏡 唐の貞元年中、漁師十余人が数|艘の船に小網を載せて漁に出た。蘇州の太湖が松江に入るところである。 網をおろしたがちっとも獲物はなかった。やがて網....
新版 放浪記」より 著者:林芙美子
てみた。看板はヤングラジャと云うのである。私は割引のヤングラジャに恋心を感じた。太湖船の東洋的なオーケストラも雨の降る日だったので嬉しかった。だけど所詮《しょせ....
上海の渋面」より 著者:豊島与志雄
ないのだ。ここにも上海の何かの特殊性があるのであろう。 蘇州郊外の霊岩山からの太湖の眺めや、鎮江の甘露寺からの揚子江の眺めや、杭州の銭塘江の鉄橋上からの眺めな....
三つの悲憤」より 著者:豊島与志雄
らふらと歩きだしました。 土塀の小門をくぐって来ると、広い中庭で、池を中心に、太湖石が奇怪な形につみ重ねてあります。 「お嬢さん……素英さん……。」 阮東は....
碑文」より 著者:豊島与志雄
い。日数はどれだけかかってもよろしい。」 広庭には粗らな木の植込の中に、※牙な太湖石がさまざまに積み重ねられていまして、奇体な雲形を至る所に現出し、或は仙人を....
白塔の歌」より 著者:豊島与志雄
恍惚さのなかで、微笑を自然に浮べました。 召使の者が紫檀の茶盆を運んで、大きな太湖石の蔭から出てくるのが、見られました。柳秋雲は急に、その方へ駆け出してゆき、....
秦の出発」より 著者:豊島与志雄
濁った水ばかりでなく、清澄な小川が多い。町から少し離るれば、有名な梅園があるし、太湖の眺望も楽しめる。農村は君には興味がないとしても、無錫の町それ自体は、中国殆....
南国太平記」より 著者:直木三十五
へ出ると、人々は、一望の下に指呼することのできる大津から比良へかけての波打際と、太湖の風景、西は、瀬田から、伏見、顧みると展開している京都の町々に、驚嘆したが、....
余齢初旅」より 著者:上村松園
になっているが、内部は日本風に適した宿屋であった。欄干は支那風にしていて、庭園に太湖|石などがおいてあった。 この宿に泊って、朝、手水を使うていると、とても巨....
三国志」より 著者:吉川英治
ずるなり。誤ち給うなかれ。 ここは揚子江支流の流域で、城下の市街は、海のような太湖に臨んでいた。孫堅のいる長沙城(湖南省)はその水利に恵まれて、文化も兵備も活....