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「夫な〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

夫なの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
桃太郎」より 著者:芥川竜之介
》にした。しかし彼等は残念ながら、あまり仲《なか》の好《い》い間がらではない。丈夫な牙《きば》を持った犬は意気地《いくじ》のない猿を莫迦《ばか》にする。黍団子の....
妖婆」より 著者:芥川竜之介
で、「もう何事も無事に治まったからね、この上はお前もよく養生をして、一日も早く丈夫な体になってくれなけりゃいけませんよ。」と、劬《いた》わるように言葉をかけまし....
星座」より 著者:有島武郎
。 「何しろ学校で袴《はかま》と草履《ぞうり》をはかないのは俺だけだ。足の裏が丈夫なら草履ははかなくともいいが袴ははかなければいかんといやがる。けれどもだ、袴を....
義血侠血」より 著者:泉鏡花
もとに、臂《ひじ》を把《と》りて壮語し、気を吐くこと虹《にじ》のごとくなりし女丈夫なるか。その面影もあらず、いたくも渠は衰えたるかな。 恩人の顔は蒼白《あおざ....
性急な思想」より 著者:石川啄木
然服従せねばならぬものでない以上、凡《すべ》ての夫が妻ならぬ女に通じ、凡ての妻が夫ならぬ男に通じても可いものとし、乃至《ないし》は、そうしない夫と妻とを自覚のな....
婦系図」より 著者:泉鏡花
た、といくらか気色を直して、がたひし、と帰って来た主税に、ちょいとお前さん、大丈夫なんですか、とお蔦の方が念を入れたほどの勢。 二十三 何が大丈....
夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
撞く、鐘撞き男を誰だと思う。 学円 君か。 晃 僕だよ。すなわち萩原晃がその鐘撞夫なんだよ。 学円 はてな。 晃 ここに小屋がある…… 学円 むむ。 晃 鐘撞が....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
を一口持っています――母の記念で、峠を越えます日の暮なんぞ、随分それがために気丈夫なんですが、謹のために桐油に包んで、風呂敷の結び目へ、しっかり封をつけておくの....
白金之絵図」より 著者:泉鏡花
を置いて、 「滅相もない事を。老人若い時に覚えがあります。今とてもじゃ、足腰が丈夫ならば、飛脚なと致いて通ってみたい。ああ、それもならず……」 と思入ったらし....
湯女の魂」より 著者:泉鏡花
。」 「ははあ、これからいらっしゃるのでござりますか。それならば、山道三里半、車夫などにお尋ねになりますれば、五里半、六里などと申しますが、それは丁場の代価で、....
悪獣篇」より 著者:泉鏡花
辺に一人立っていて、なんだか怪しいものなぞは世にあるものとは思えないような、気丈夫な考えのしたのは、自分が彳んでいた七八間さきの、切立てに二丈ばかり、沖から燃ゆ....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
を念じ、神様と自分とを一|体にまとめて了って、他の一|切の雑念妄想を払いのける工夫なのであるが、実地に行って見ると、これは思いの外に|六ヶしい仕事で、少しの油断....
葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
夜はさこそ、朝々の煙も細くかの柳を手向けられた墓のごとき屋根の下には、子なき親、夫なき妻、乳のない嬰児、盲目の媼、継母、寄合身上で女ばかりで暮すなど、哀に果敢な....
三枚続」より 著者:泉鏡花
が可い、」と笑っている。 「どういたしまして相済みません、私あね、先生、書生や車夫なんぞが居るてますから、掴出す位なことはするだろうと思ってね、そうしたら一番|....
三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
みのほか、何の考えもなく足を早めて道を歩いて行きました。 伊作は丈の高い一番丈夫な男だけに、峠を登る時は、二人から一|町ほども先きを歩いていました。多助と太郎....