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「夫婦仲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

夫婦仲の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
じゅりあの・吉助」より 著者:芥川竜之介
対しては、飼犬よりもさらに忠実だった。娘はこの時すでに婿を迎えて、誰も羨むような夫婦仲であった。 こうして一二年の歳月は、何事もなく過ぎて行った。が、その間《....
開化の良人」より 著者:芥川竜之介
るが早いか、その秋の中に婚礼も滞《とどこお》りなくすんでしまったのです。ですから夫婦仲の好かった事は、元より云うまでもないでしょうが、殊に私が可笑《おか》しいと....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
あったのか、但しは茂兵衛ひとりの邪推か、そこははっきり判り兼ねますが、その以来、夫婦仲がとかくにまるく納まらないで、何かにつけて茂兵衛は女房につらく当たったそう....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
たんです。娘も案外素直に承知して、とどこおりなく祝言《しゅうげん》の式もすませ、夫婦仲も至極むつまじいので、まあよかったと主人も安心し、わたくしも蔭ながら喜んで....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
りませんので……」と、番頭は押し返して云った。 「親たちばかりでなく、当人同士の夫婦仲もなにぶん丸く参りませんので……」と、お勝もその尾に付いて云った。 おそ....
春の潮」より 著者:伊藤左千夫
いで、 「こうして諦めて別れた以上は、わたしのことは思い棄て、どうぞおつねさんと夫婦仲よく末長く添い遂げてください。わたしは清六の家を去ってから、どういう分別に....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
して、年下の亭主と仲よく暮らしているのを見て、庄屋もまず安心した。実際、かれらの夫婦仲は他人の想像以上にむつまじかった。多年大勢の男を翻弄して来た莫蓮女のお年も....
わが町」より 著者:織田作之助
はすぐ纒った。 やがて、新太郎は玉造で桶屋を開業したが見込んだ通り、働き者で、夫婦仲のよいのは勿論である。 他吉はやれやれと思い、河童路地の朝夕急にそわそわ....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
うに騒ぎ立っている。その子細をきくと、或る村民の妻|徐氏というのは平生から非常に夫婦仲がよかったが、昨夜も夫とおなじ床に眠って、けさ早く起きると、彼女のすがたは....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
が江戸見物をかねて加賀屋へ訪ねて来て一と月ほども逗留して帰った。才次郎とお元との夫婦仲も至極むつまじかった。彼女はおとなしい素直な生まれ付きであるので、姑のお秀....
大阪発見」より 著者:織田作之助
てしまった。けれども、さすがに嫂の手前気がとがめたのか、それとも、やはり一ぺん位夫婦仲の良い気持を味いたかったのか、高津の黒焼屋へ出掛けた。 湯豆腐屋で名高い....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
と呼んで居りました。その中香織も縁あって、鎌倉に住んでいる、一人の侍の許に嫁ぎ、夫婦仲も大そう円満で、その間に二人の男の児が生れました。気質のやさしい香織は大へ....
アド・バルーン」より 著者:織田作之助
です。一人内緒という言葉を教えてくれたのもおきみ婆さんでした。浜子は近ごろ父との夫婦仲が思わしくないためかだんだん険の出てきた声で、――何や、けったいな子やなア....
番町皿屋敷」より 著者:岡本綺堂
五年前に家格が釣合わない位に違う大身の屋敷へ器量望みで貰われて行った。その当座は夫婦仲も羨ましいほどに睦じかったが、月日のたつうちに夫の愛は次第にさめて来て、釣....
」より 著者:織田作之助
って、新券ははいらぬのだし、煙草も吸えぬし、仕事はへらすんだね」 そうなれば、夫婦仲もうまく行くだろうと言うと、 「へらすと言ったって、途中でやめるわけに行か....