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「夫婦別〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

夫婦別の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
化銀杏」より 著者:泉鏡花
谷焼、赤絵の茶碗、吸子など、体裁よく置きならべつ。うつむけにしたる二個の湯呑は、夫婦別々の好みにて、対にあらず。 細君は名をお貞と謂う、年紀は二十一なれど、二....
四谷怪談異説」より 著者:岡本綺堂
あって、何分にも世帯を持ちつづけることが出来ないので、妻のお岩と相談の上で一先ず夫婦別れをして、夫はある屋敷に住み込み、妻もある武家に奉公することになった。お岩....
アド・バルーン」より 著者:織田作之助
てしまう癖があり、しかもそれがいつも夏だったとは、ずいぶんおかしい気がする。父の夫婦別れの原因はいまもって判らないが、やはり落語家らしいのんきな男でした。 そ....
土曜夫人」より 著者:織田作之助
費用や」 と、結婚の祝をくれてやった。 しかし、その女給は半年たたぬうちに、夫婦別れして、もとのバーへ戻って来た。そして、章三をパトロンにしようとした。彼は....
愛の問題(夫婦愛)」より 著者:倉田百三
いですますことは、歓楽を逃がすより、人生において、より惜しいことだからだ。そして夫婦別れごとに金のからんだ訴訟沙汰になるのは、われわれ東洋人にはどうも醜い気がす....
連環記」より 著者:幸田露伴
視ては、愴然栗然として堪えきれぬ思いをしたことであったろう。 およそ人間世界に夫婦別れをする女ほど同情に値するものはあるまい。それは決して純善から生ずるもので....
人生案内」より 著者:坂口安吾
帰る仲間が二人あった。セツは戦争未亡人の大年増であるし、ヤスはお竹と同い年の近年夫婦別れしたヤモメであった。だいたいここの仲居に若い娘は少ないのである。 セツ....
街はふるさと」より 著者:坂口安吾
かして、じらしているのである。 長平は不愉快だったが、しかし自分のことが原因で夫婦別れをしたと云う以上は、一方的に押しつけられたものでも、オレの知ったことかと....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
だ。この屋敷には生き埋めの井戸があってよくない、住んだのが因果だ、祟りがあるから夫婦別れをしろ、別れないと兄は恨むぞ、斬られたのもみんなおまえらのせいだ、兄が可....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
ませんか、夫婦に成ってから亭主が腕を折るとか足を挫くとか、眼が潰れるとかする度に夫婦別れを致しますかえ、私は出しませんよ」 政「出すも出さんも有りませんよ、私は....
塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
だお父様の遺言に、汝とおえいとは従弟同志だから夫婦にしてやるが、苟めにも喧嘩して夫婦別れをするような事があると、草葉の蔭から勘当だぞと云いやんしたから、私も大概....
根岸お行の松 因果塚の由来」より 著者:三遊亭円朝
ているだろう、それが御覧なさい、物の三日も経たないうちから喧嘩する、末はとうとう夫婦別れして綾衣は今じゃア新造衆になってるじゃないか、又|瀬川《せがわ》はいやだ....
文七元結」より 著者:三遊亭円朝
三年越し道楽《ばか》ばかり為《し》て借金だらけにしてしまい、家《うち》を仕舞うの夫婦別れをするのという事を聞けば、あの娘だって心配して、あゝ馬鹿/″\しい、何時....
」より 著者:島崎藤村
して、その為に長年薬方を勤めた大番頭の一人が怒って暇を取ったことや、その時こそは夫婦別をしようかとまで彼女も悲しく思ったことや、それからその時ぎり母にも逢えなか....
街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
う、職業紹介所の係員の見方が穏当であるまいかと思われる。 その中でも面白いのは夫婦別れの相談で、三四月頃まで絶対にないと云ってもよかったのが、花時から急に殖え....