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夫婦愛
「夫婦愛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
夫婦愛の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「女生徒」より 著者:太宰治
さんの気持をいたわって、話し相手になってあげても、やっぱりお父さんとは違うのだ。
夫婦愛というものは、この世の中で一ばん強いもので、肉親の愛よりも、尊いものにちが....
「正義と微笑」より 著者:太宰治
きり知らないのだ。見当さえつかない。案外つまらないものかも知れない。)けれども、
夫婦愛というものが、もし此の世の中にあるとしたなら、その最高のものを姉さんは実現....
「若き世代への恋愛論」より 著者:宮本百合子
結婚生活にたえぬ要素の上に立つ恋愛は、研究するまでもなく数も多いであろう。恋愛を
夫婦愛の中核として見て、その発展と成熟との間におこる種々の問題こそ研究さるべきで....
「先駆的な古典として」より 著者:宮本百合子
か残存していまい。正に近代の娘、妻、そして母たちは「実にその活溌な労働性の故に」
夫婦愛より歴史性の古いと云われているその母性感情の故に、最も高度に錯綜した社会諸....
「あとがき(『宮本百合子選集』第六巻)」より 著者:宮本百合子
信じている一人の生活的な女にとって、当時の日本の通念であった家庭の平和の観念や、
夫婦愛家庭愛における女の無主張の立場は恐怖を与えた。結婚にからむ親たちとの相剋も....
「かの女の朝」より 著者:岡本かの子
うことが、逸作がかの女の領土である証拠であり、そういう両者の機能的関係が「円満な
夫婦愛」などと、世人が言いふらすかの女|等の本体なのである。だが、かの女は「夫婦....
「源氏物語」より 著者:紫式部
許し合って暮らすのがほんとうの夫婦でしょう。一度そんなことがあったあとでは真実の
夫婦愛がかえってこないものです。また男の愛がほんとうにさめている場合に家出をした....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
った山へのぼって暮して、それで転換するのも何だか腑に落ちぬ。 谷川さんその他、
夫婦愛の醍醐味として讚えているが、わからない。根本に分らない。それでこの間、菊子....
「愛の問題(夫婦愛)」より 著者:倉田百三
でなくては不都合だ。それが夫婦生活を固定させた大きな条件なのだから、したがって、
夫婦愛は子どもを中心として築かれ、まじめな課題を与えられる。恋愛の陶酔から入って....
「女性の諸問題」より 著者:倉田百三
ひびが入っているではないか。ことに結婚生活に必ずくる倦怠期に、そのときこそ本当の
夫婦愛が自覚されねばならないのだが、そうしたときに、恋愛から入っていなくては思い....
「裏切り」より 著者:坂口安吾
の一半は亭主の方にもあるのだから、手荒な叱責なぞ加えずに、むしろこれを機会に温い
夫婦愛をつくりだすように努力してほしい。禍転じて福となす心得がこういう時には特に....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
た。 これは、前にもいったように、夫婦らしい愛情からの嫉妬というよりも、冷えた
夫婦愛が内攻して起る病的なものであるだけに、性質が悪性で、相手を苛めぬいて、出来....
「映画雑感(Ⅶ)」より 著者:寺田寅彦
うとする場合には全く途方にくれる言葉である。しかしこの映画「影なき男」に現われた
夫婦愛のソフィスティケーションの中にわれわれは江戸っ子の粋の反映のようなものを認....
「ゲテ魚好き」より 著者:火野葦平
庵」とした次第である。 しかし、ドンコ釣りを躊躇させる一時期がある。ドンコほど
夫婦愛が深く、また、父性愛の強いものはない。産卵期になるといつもアベックだが、卵....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
天下に二人の意志継続を宣言するのであります。 新婚当初の愛は、まだ本当の意味の
夫婦愛ではありません。殆んど普通の恋愛に近いものでありましょう。しかしその華やか....