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夫婦気取り
「夫婦気取り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
夫婦気取りの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
たことがあって、いつでも忙しなく葉子から呼出しをかけていることが解っているので、
夫婦気取りの二人のなかは大抵想像できるのであった。 しかし葉子は約束の時間どお....
「青年」より 著者:森鴎外
して、遠慮することを須いない程の親しさを示しているという意味がある。極言すれば、
夫婦気取りでいるとも云いたいのである。 岡村が純一に、何か箱根で書く積りかと問....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
あ」 福村は、じれったい様子をして見せる。 こうして見ると二人は、まるっきり
夫婦気取りです。先代の神尾主膳に可愛がられて妾《めかけ》となり、今の神尾主膳の御....
「泣虫小僧」より 著者:林芙美子
しまった。で、それっきりこの半年ばかり、どの姉達にも御無沙汰してしまって、三石と
夫婦気取りで、その日その日をおくっていたのだ。 瀬良三石は、洋画家で、毎年帝展....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、出し抜いてやりましょう」 お絹は竜之助の面を見て笑う。こうして見れば、二人は
夫婦気取りで旅をしているようです。 お絹が竜之助をたよるのか、竜之助がお絹をた....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
は、いろいろなところに泊った。 興奮と猟奇にみちた新しい生活がつづいた。二人は
夫婦気取りで、同じ部屋に泊ったが、それは便宜のためであって、二人の身体の関係は、....
「古井戸」より 著者:豊島与志雄
どんなことを云われたんです。」 「あたし達があんまり仲がよすぎるって、そして……
夫婦気取りでいるって……。」 「え、そんなことを云われたんですか。」 「ええ。あ....
「憑きもの」より 著者:豊島与志雄
い。 「お酒、召しあがるでしょう。」 いつもの癖で、丁寧な親しみの言葉遣いだ。
夫婦気取りというのではなく、自然にすらすらと出てくるのである。 「うん、飲むよ。....
「女難」より 著者:国木田独歩
横浜へ出かけてしまいました。 もうこうなれば澄ましたもので、お俊と私はすっかり
夫婦気取りで暮していたのでございます。 そうすると一月ほどたちまして私は眼病に....