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夫婦連れ
「夫婦連れ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
夫婦連れの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「武蔵野」より 著者:国木田独歩
ひづめ》で落葉を蹶散《けち》らす音、これは騎兵演習の斥候《せっこう》か、さなくば
夫婦連れで遠乗りに出かけた外国人である。何事をか声高《こわだか》に話しながらゆく....
「政談月の鏡」より 著者:三遊亭円朝
|許《ばか》りでござりました、見ると其の儘泣伏しますを見て共に涙を拭います客は、
夫婦連れと見えて、 主「やア是はおとみじゃアない」 妻「おや/\私は着物や帯....
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
せんが、次第に廃《すた》れて行くようです。一番小鳥を余計にお買いになるのは若い御
夫婦連れで……」という話。直接文化住宅をのぞいて見ても、大抵は何かほかの動物が付....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
鎌は果たして長崎の人間でした。死んだ亭主の名は徳之助と云って、二十年ほども前から
夫婦連れで国を出て、何かの縁を頼って、初めは江戸の品川に草鞋《わらじ》をぬぎ、そ....
「足迹」より 著者:徳田秋声
らしい男や、黒足袋をはいて襷がけしたような女の往来している中に、子供の手を引いた
夫婦連れや、白い巾を頚に巻いた女と一緒に歩いている、金縁眼鏡の男の姿などが、ちら....
「英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
ら、いうと、 「おう、若い中国の方。今朝から、特別の警戒なんですよ。桟橋附近で、
夫婦連れのスパイを見かけたが、一人は海へ飛びこむし、他の一人は行方不明になるし、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
年橋の上ではたちどまって、川の流れを見下ろしました。 橋の袂《たもと》で逢った
夫婦連れの巡礼。お松はその姿をなつかしくながめて、 「どちらからおいでになりまし....
「レーリー卿(Lord Rayleigh)」より 著者:寺田寅彦
なった。マクスウェルの後を継いだのである。丁度ヘルムホルツも学位を受けに来合せて
夫婦連れで二晩泊った。「ヘルムホルツは対話ではさっぱり要領を得なかったが、しかし....
「指輪一つ」より 著者:岡本綺堂
や風俗の女はひとりも泊まらないらしかった。 ただひと組、九月九日の夜に投宿した
夫婦連れがある。これは東京から長野の方をまわって来たらしく、男は三十七八の商人体....
「鰻に呪われた男」より 著者:岡本綺堂
間帰らないからといって、さのみの大事件でもないのでしょうが、わたくしどもが新婚の
夫婦連れであるらしいことは宿でも承知していますので、特別に同情してくれたのでしょ....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
とがある。聴衆は多くは半白の老人で、立派な紳士が来る。学者もあり、実業家もある。
夫婦連れのもあるが、中には老婦人だけ来るのもある。自働車で来るのが多いという有様....
「三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
んの奥様らしくもなしと眼を※って美貌と美装に看惚れたもんだ。その時分はマダ今ほど
夫婦連れ立って歩く習慣が流行らなかったが、沼南はこの艶色|滴たる夫人を出来るだけ....
「雨の上高地」より 著者:寺田寅彦
池の方へ路の分れる処に茶店がある。そこで茶をのんで餅をつまんでいたら、同宿の若い
夫婦連れがあとからはいって来た。腰を下ろしたと思うと御主人が「や、しまった、財布....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
カルタ遊びをして楽んでおるなどは、わが国において見るべからざる現象である。また、
夫婦連れの中には、ほかの者と遊ばずして、終日夫婦同士のみにて、将棋やカルタを楽し....
「情鬼」より 著者:大倉燁子
日がございましたね。二十日ばかり前になりますが――、あの日、あの荒れの真最中に御
夫婦連れの方がお見えになって「小田切の親類の者だが、今日|故郷へ帰るについて暇乞....