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「夫子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

夫子の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
婦系図」より 著者:泉鏡花
場で請取って直ぐに払いを済したら好さそうなものだが、一先ず手許へ引取って、更めて夫子自身を労するのは? 知らずや、この勘定の時は、席料なしに、そこの何とか云う姉....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
かしかの国の思索家らは宇宙創造の問題に関しては割合に少ししか手を着けていない。孔夫子は紀元前五五一―四七八年の人であるが、彼自身に、自分はただ古い知識を集めただ....
電気看板の神経」より 著者:海野十三
っているという人間で、科学を呪うこと迚もはなはだしく、科学的殺人の便宜を指摘する夫子自身はいつか屹度この「便宜」の材料に使われて、自分はきっと天寿を俟つ迄もなく....
小田原陣」より 著者:菊池寛
条の十八番でも、のびのびと屈托のない秀吉に対しては一向利き目がない。それどころか夫子自身、此のお家伝来の芸に退屈し始めて来た。 そこで広沢重信は、城中の士気を....
連環記」より 著者:幸田露伴
母死す、期にして而して猶哭す」の文によれば、伯魚の母即ち孔子の妻も、吾が聖人|孔夫子に去られたことは分明である。何様いう仔細あって聖人が子まであった夫人を去られ....
馬庭念流のこと」より 著者:坂口安吾
りだ。現在の四天王は六十がらみ、五十がらみの人たちであるが、いずれも見るからに村夫子。八十前後の老人が三人ほどイソイソと袋竹刀や木刀を振って道場に立つ。野良から....
出来上った人」より 著者:芥川竜之介
いる。勿論外見は恐れてはいない。内見も――内見と言う言葉はないかも知れない。では夫子自身にさえ己は無畏だぞと言い聞かせている。しかしやはり肚の底には多少は何かを....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
激な思想の発揚に一種の魅惑を感じた。こんな深刻味のあるものを一女性の繊手に委せて夫子自らは別の境地に収まっている。鴎外はなぜそんな態度を取っているのだろう。バイ....
火の扉」より 著者:岸田国士
、わりにすら/\とピヤノの買手がついた。M市から、音楽学校出だという若い娘が、村夫子然とした父親と一緒に、その日の夕刻やつて来て、こつちの言い値をそのまゝ、二千....
荘子」より 著者:岡本かの子
たくしがある夜、おそるおそるあなたはもう、「道」の研究はおやめになってこの里の村夫子になってお仕舞いになりますのか、と尋ねましたら、夫がいくらか勇んで申しますに....
」より 著者:犬田卯
らに、トマトや南瓜の苗を仕立てるための苗代ごしらえをしていた。おいおい彼自身も村夫子にかえって野菜作りから麦小麦、やがて田起しまでやる覚悟だったのだ。 そこへ....
赤坂城の謀略」より 著者:国枝史郎
べきではない。とはいえ事に臨んで恐れ、謀を好んで為すは勇士の為すところと、既に孔夫子も申しておる。されば暫くこの城を落ちて、正成自害したる態になし、敵の耳目を一....
妖怪談」より 著者:井上円了
います。人は感情の動物で、物に触れ事に応じて感動しやすきものでございますから、孔夫子は「思い内にあれば色外にあらわる」と言えるごとく、被術者のすべての思いは今胸....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
てやらんのです。実に面白い遣り方ですが、なおそれよりも奇妙なことを私はその辺の村夫子に聞きました。その時はそんな馬鹿げた事があるものかいい加減な事をいうて居るん....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
ら背中をこづいた、こづいた。 それは全く踊りたかったのだが、惜しいことをした。夫子まだ悟入しないと恥入ったな。 だが人ひとりにも絶えて遭わなかったしんしんと....