夫役[語句情報] »
夫役
「夫役〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
夫役の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
になったので、助郷までも狩りあつめてくる始末。助郷というのは、近郷の百姓が一種の
夫役のように出てくるのです。それでもまだ人数が不足であったとみえて、宿はずれに網....
「古事記物語」より 著者:鈴木三重吉
になったとおっしゃって、ようやくご安心なさいました。そして、そこではじめて租税や
夫役をおおせつけになりました。 すると人民は、もう十分にたくわえもできていまし....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
彼は無事に生き還ったのである。 烏龍 会稽の句章の民、張然という男は都の
夫役に徴されて、年を経るまで帰ることが出来なかった。留守は若い妻と一人の僕ばかり....
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
れて、やがては東京ッ児となりおおするにも似てはいまいか。亀戸の植木屋はとんだ九太
夫役を承ったものだ。 蓮は花の白きをこそ称すれ、彼の朝靄に包まれて姿朧なる折柄....
「恐竜島」より 著者:海野十三
づいていた。帆はどの帆もすっかり巻きこまれてた。 「この帆は役立つかな」 「大丈
夫役立つ、現《げん》に僕はこの帆をはいで、小型のテントを作った」 ラウダが答え....
「雪たたき」より 著者:幸田露伴
士と武士との間に起ったので無い刑事の裁断の権能をもそれに持たせた。公辺からの租税
夫役等の賦課其他に対する接衝等をもそれに委ねたのであった。実際に是の如き公私の中....
「海神に祈る」より 著者:田中貢太郎
する必要から、急いで引きあげて往くところであった。其の時権兵衛が新港開鑿に要した
夫役は一百七十三万人役で、費用は十万二千五百両であった。それは野中兼山が寛永の古....
「間人考」より 著者:喜田貞吉
の負担もまた少かった。阿波においては彼らは本百姓または百姓に比して正に二分の一の
夫役を負担せしめられるに過ぎなかった。田所君報告の寛永十一年阿波国板野郡|神宅村....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
同 追立て夫というのは、誰彼なしに途をあるいている者をつかまえて、
夫役に使ったことをいうかと思われる。それから直ちに土の餅を聯想したのは、今でも型....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
ので、大乗院がその故障を申し立てたのであった。 これらの唱門は、寺院に対して人
夫役を出す義務を負担しておった。その役務として、彼らは寺門四面の掃除をなし、また....