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「失政〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

失政の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
馬の脚」より 著者:芥川竜之介
野氏の罪のみならんや。発狂禁止令を等閑《とうかん》に附せる歴代《れきだい》政府の失政をも天に替《かわ》って責めざるべからず。 「常子夫人の談によれば、夫人は少く....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
ただけで終り。三月十日の空襲の市街大延焼にて、疎開強化令を出して混乱を生ぜしめた失政軽からず。さらに四月五日、ソ連は日ソ中立条約存続の意志なきことを通告し来り(....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
来た。その理由とするところは、以前の筑摩県時代に権中属としての本山盛徳が行なった失政は政府当局者もそれを認めないではないが、なにぶんにも旧尾州領時代からの長い紛....
光と風と夢」より 著者:中島敦
努力一つで必ず此の悪習は根絶できるのだと、彼は考えていた。 ツェダルクランツの失政のあとを受け、今度のチーフ・ジャスティスは次第に白人や土人の間に於ける政府の....
今日の日本の文化問題」より 著者:宮本百合子
うとした全官公労働組合中心のゼネストは、その現実的原因を生み出した日本の支配者の失政をより少く追求ししつつ勤労者の労働運動の自由の範囲を縮少して限定した声明によ....
二都物語」より 著者:佐々木直次郎
ん立派です。しかし、青空の下、白日で、そのほんとうの姿で見れば、それは、浪費と、失政と、誅求と、負債と、抵当と、圧制と、飢餓と、窮乏と、困苦との、崩れかけている....
南国太平記」より 著者:直木三十五
て、匿せば、匿せ得るものと、お考えになっているお心が、判りませぬ。もし、兄上に、失政があれば、その時こそ、久光、兄を押除けてでも、御家を継ぎましょう。当今天下第....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
祐堂和尚は、うなずいて、 「訝《いぶか》しいのは、前の大老水野越前、あれほどの失政をしてお役御免になったにかかわらず、十カ月と経たぬそのうちに、将軍家じきじき....
私本太平記」より 著者:吉川英治
府側の諫告は、なおもそれに附言していた。 もともと御正嫡たる後深草には、何の御失政もあったのではない。それなのに、多年の御逼塞とは、余りにお気のどくではないか....
私本太平記」より 著者:吉川英治
建武新政の大令をお布きあらせられました」 「…………」 「が、それはあえなく、御失政に御失政をかさね、武家は申すにおよばず、庶民もなべて、よろこばぬ御世づくりで....
建国の事情と万世一系の思想」より 著者:津田左右吉
が生ずる。天皇みずから政治の局に当られなかったということもその一つであり、皇室の失政とか事業の失敗とかいうようなことのなかったということもその一つである。多くの....