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「奇中〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

奇中の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
者に着せたに違いない、着せて置いて殺したのか、殺した後で着せたのか、孰れにしても奇中の奇と云う者だ。 併し其の辺は先ず捨て置いて、何の為に斯様な事が出来たであ....
運命」より 著者:幸田露伴
人なり、少くして書を読み易に通ず。卒伍に編せらるゝに及び、卜を北平に売る。卜多く奇中して、市人伝えて以て神となす。燕王忠をして卜せしむ。忠卜して卦を得て、貴きこ....
三斜晶系」より 著者:寺田寅彦
。 Nの兄というのは全然見当がつかないし、その鼻隠しのヴェールに至ってはさらに奇中の奇である。帝大総長の引き合いに出るのもどうも解釈がつかない。これはフロイド....
不沈軍艦の見本」より 著者:海野十三
さしつかえないであろうと思う。 「うふふん。じ、実に美味なるものじゃ。珍中の珍、奇中の奇、あたかもハワイ海戦の如き味じゃ。うふふん」 と、博士が暫くめに、感に....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
いうのであるから、彼女の老後の如きは全然問題ではないらしい。 「実に菊乃は唐人伝奇中の人物である」 と仰有る。 つまり芸者ともあろう下賤の者が自分のような大....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
にこれを現はすの方法なかるべしと信ずるものなり。写楽が女形《おんながた》の肖像は奇中《きちゅう》の奇《き》傑作中の傑作ならんか。岩井半四郎、松本|米三郎《よねさ....
百花園」より 著者:永井荷風
花壇に花のないのは、あるべき筈のものが在るべき処にないのだ。之を看てよろこぶのは奇中の奇を探るもの。世には風流を解しないものも往々この奇を知る。と言出したので、....