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奇事
「奇事〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
奇事の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「一円本流行の害毒と其裏面談」より 著者:宮武外骨
瑣談は多くあるがいずれも俗界の常事、採録する程の事でもない、今後見聞した中に珍談
奇事があれば後日『円本全滅記』刊行の時にでも記述する 釣られた予約者の多かった理....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
萬腔《まんこう》の敬意を表するものだ。しかし、欲をいうならば、この驚天動地の大怪
奇事件を“ゼムリヤ号発狂事件”という名称で呼ぶには小さすぎると思うんだ」 「ほう....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
を集成して、『閲微草堂筆記』の名を冠らせたのでありまして、実に一千二百八十二種の
奇事異聞を蒐録してあるのですから、とても一朝一|夕に説き尽くされるわけのものでは....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
ま》ったのだ。文禄五年筆『義残後覚《ぎざんこうかく》』四に、四国遍路の途上船頭が
奇事を見せんという故蘆原にある空船に乗り見れば、六、七尺長き大蛇水中にて異様に旋....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
のだと説いたは道理ありというべし。一八六五年板、シーフィールドの『夢の文献および
奇事』二巻附録夢占字典にいわく、女がバシリスクを産むと男が夢みればその男に不吉だ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
一同更に一層驚異し、伝え伝えて帝の御聴に達し七人を召さる。七人御前に侯じて種々の
奇事を奏した。就中《なかんずく》、二百年後マホメット世に出て回教を弘め大成功する....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
同士は、生きている間、互いに激しく睨み合ったもので、このことについてもすこぶる怪
奇事件がまといついているのであるが、それは本件に関係がないので、ここには述べない....
「○○獣」より 著者:海野十三
東京ビル崩壊事件の真相を知っている者はなかった。 まるで夢のような、銀座裏の怪
奇事件であった。 東京ビルの崩壊は、崩れおちるまでに相当時間が懸ったので、幸い....
「沈黙の水平線」より 著者:牧逸馬
い。船の名や人名など尤もらしく色いろ出ているものの、恐らくこれは、よく斯うした怪
奇事件に附きものの、根も葉もない噂に過ぎなかったのだろう。 ワラタ号の行方捜査....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
もいにしへは入江あるひは流水のところにて其性をつたへて今に片葉に生ずるか風土の一
奇事と云べしつのくに鵜殿《うどの》のあしと同品なり」と書いてある。そしてその片葉....
「妖怪報告」より 著者:井上円了
経験せる事実なり。書中に記するところを見るに、同年十一月十九日夜、夢中に現見せる
奇事なれば、ここに記載して読者の参考となす。 拝啓、小生は小鳥類を餌養し、籠中....
「古事記」より 著者:武田祐吉
ち獨立の説話として傳播し、古事記にも採擇されるに至つたようである。また一方には、
奇事異聞ふうな説話があつて、これも興味が寄せられるままに採擇されている。 以上....
「一握の髪の毛」より 著者:田中貢太郎
の日から失踪して今に生死不明である。――これは明治の晩年に関西の大都市で起った怪
奇事件であるが、さしさわることがあるので、場所、姓名をかえたのであった。....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
子が、女牢の前に長く敷いたむしろの上に、ずらりと坐らせられた。――けだし、世間に
奇事が起ると奇観も生じる。まことに、稀代な眺めだった。 「嘘をいうなよ」 「知っ....