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「奇妙〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

奇妙の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
かったにな」 「きょうは妙な人にあってしまったからまたきっとだれかにあいますよ。奇妙ねえ、お客様が来たとなると不思議にたて続くし……」 「不仕合わせなんぞも来出....
片信」より 著者:有島武郎
ようだ。僕は臆病でもある。安全も庶幾している。しかし僕自身としては持って生まれた奇妙な潔癖がそれをさせているのだと思う。僕は第四階級が階級一掃の仕事のために立ち....
星座」より 著者:有島武郎
* 夜学校を教えるために、夜食をすますとすぐ白官舎を出た柿江は、創成川っぷちで奇妙な物売に出遇《であ》った。 その町筋は車力や出面《でめん》(労働者の地方名....
親子」より 著者:有島武郎
しにとっては法外なことだがな。けれどもお前はじめ五人の子を持ってみると、親の心は奇妙なもので先の先まで案じられてならんのだ。……それにお前は、俺しのしつけが悪か....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
えんが為めに、愛国とか、自由とか、国威の宣揚とかいう心にもない旗印をかかげ、彼の奇妙な牽引力と、物質的報酬とを以て、彼には無縁な民衆を煽動する。民衆はその好餌に....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
上げられているのは、不思議なことに、スカンジナビアの古代の民のそれである。これは奇妙なことと思われるかも知れない。しかしこの北方における我々の祖先が既に石器時代....
世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
るで地震で埋没した不思議な宮殿の廃墟のようですね。しかしなぜお前さんはそんな醜い奇妙な着物を着ているのです。そうそう、私はこの国の花聟たちを見た事があります。そ....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
えたのでございます……。が、それまでが私の嬉しさの絶頂でございました。私は何やら奇妙な感じ……予て考えていたのとはまるきり異った、何やらしみじみとせぬ、何やら物....
しっかり者のすずの兵隊」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
んなは兵隊をつくえの上にのせました。すると――どうでしょう、世の中にはずいぶんな奇妙なことがあるものですね。すずの兵隊は、もといたそのへやへまたつれてこられたの....
幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
まつがあかあかかがやき出しました。参事官はびっくりしてたちどまりますと、そのとき奇妙な行列が鼻のさきを通っていきました。まっさきには皷手の一隊が、いかにもおもし....
旅なかま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
てあるので、たれも気がつきません。ふたりがながい廊下をとおっていくと、両側の壁が奇妙にきらきら光りました。それは、なん千とない火ぐもが、壁の上をぐるぐるかけまわ....
醜い家鴨の子」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
。子家鴨はみんなが連れだって、空高くだんだんと昇って行くのを一心に見ているうち、奇妙な心持で胸がいっぱいになってきました。それは思わず自分の身を車か何ぞの様に水....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
説が全盛の時代であったから、電流が己れの方へ直接に磁針をまげるということは、余程奇妙に感ぜられたものと見える。 翌一八二一年は、ファラデーが結婚した年であるが....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
のように、あたりの木立の上にそびえ、一種の道標になっていた。その枝は瘤だらけで、奇妙な形をしており、ふつうの木の幹ぐらい大きく、よじれて地面につくほど垂れさがり....
夢の如く出現した彼」より 著者:青柳喜兵衛
カに長靴、馬上ゆたかにと云うのかどうかしらないが威風堂々とゆられつつ、謡いつつの奇妙な新聞社通いが始った様であった。 農民時代から文字通り理想的な晴耕雨読か、....