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「奇峰〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

奇峰の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
星座」より 著者:有島武郎
枝先を空に向けて立ち連なっていた。思いなしか、そのずっと先の方に恵庭《えにわ》の奇峰が夜目にもかすかに見やられるようだ。柿江にはその景色は親しましいものだった。....
人間繁栄」より 著者:豊島与志雄
《かわしも》の彼方に遠く北信の平野が見渡され、更にその向うには、戸隠や妙高などの奇峰が聳えていた。 「山だの川だの平野だの、皺だらけのところを見ると、地球も随分....
エトナ」より 著者:野上豊一郎
高い所(六三四米)にモラの城砦《カステロ》があり、更にその後にモンテ・ヴェネレの奇峰(八六四米)が聳えている。これ等は鋭い線と複雑な色彩で造り上げられて怪奇な印....
淡紫裳」より 著者:佐藤垢石
十や六十組合わせたくらいの大きさを持っている。それが、ことごとく花崗岩の風化した奇峰ばかりだ。ここらは、まだ春が浅いのでいろいろの雑木の枯林の下に、白い残雪が光....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
ず。 八月一日、快晴。午前七時、船すでにオンダールスネス湾にあり。九時上陸す。奇峰峻嶺、互いに比肩し、頂上には残雪をとどめ、山麓には樹木繁茂し、渓流の両岸には....
三国志」より 著者:吉川英治
焼け死ぬ者、また討たれる者や降る者や、数知れない程だった。 夜が明けた。蛮地の奇峰怪山のうえに、なお戦火の余燼が煙っている。孔明は快げに、朝の兵糧を喫し、さて....