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奇獣
「奇獣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
奇獣の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人間失格」より 著者:太宰治
あの神曲の地獄の門以上に薄気味わるく、その門の奥には、おそろしい竜みたいな生臭い
奇獣がうごめいている気配を、誇張でなしに、実感せられていたのです。 誰とも、附....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
密林あり、沼沢あり、平原ありという、いわゆる庭園魔境の名のグラン・チャコ。そこは
奇獣珍虫が群をなして棲み、まだ、学者はおろか、“Mattaco”印度人でさえも、....
「趣味の遺伝」より 著者:夏目漱石
ぱいになっている。この日における余は平生のような同情的動物ではない。全く冷静な好
奇獣《こうきじゅう》とも称すべき代物《しろもの》に化していた。人間もその日その日....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
尿溜に、よしんば金鉱が隠されてあろうとダイヤモンドが転がっていようと、あるいは珍
奇獣虫がいようと原人がいようとも、この永劫霽れようとも思われない毒の羽虫の雲を除....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
、膃肭獣でもない、海驢でもない。海馬でもなし、海象でもない。さだめしこれは、新種
奇獣だろうてえんで、いちばん折竹の旦那にご鑑定をねがったら、きっとあの不思議な野....
「斜陽」より 著者:太宰治
絣のお羽織を召していらして、お年寄りのような、お若いような、いままで見た事もない
奇獣のような、へんな初印象を私は受取った。 「女房はいま、子供と、一緒に、配給物....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
きな蛇、首が何万マイル先へとどく竜、そのほか人間が想像もしたことのないような珍獣
奇獣猛獣のたぐいがあっちこっちにかくれ住んでいて、宇宙をとんでゆく旅行者を見かけ....
「火星探険」より 著者:海野十三
火星での大きな動物といえば、蛙にちょっと似た動物が居るきりだった。もっともその
奇獣(?)は猫ほどの大きさがあったが……。 四少年が、火星人をこの牛乳配達車に....
「不沈軍艦の見本」より 著者:海野十三
したる燻製見本を一つ御風味ねがいたい。これはわがアメリカ大陸にしか産しないという
奇獣ノクトミカ・レラティビアの燻製でありまして、まあ試みにこの一|片を一つ……」....
「獏鸚」より 著者:海野十三
いんだよ。厳然として獏鸚なるものは存在するのだ。しかも、つい二三日前の日附でこの
奇獣――だか奇鳥だか知らぬが――存在するのだ。ただいくら『奇蹟的幸運によった』と....
「えぞおばけ列伝」より 著者:作者不詳
て若者たちが「そらそらラッコだ」と言うので,その方を見ると,今まで見たこともない
奇獣の群が,毛皮から光を放ちながら右往左往していた.人々はそれを追っかけ追っかけ....