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奇骨
「奇骨〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
奇骨の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
き責任ある世帯持ちの身となれり。 従来の滝の白糸は、まさにその放逸を縛し、その
奇骨を挫《ひし》ぎて、世話女房のお友とならざるを得ざるべきなり。渠はついにその責....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
は言った。「君のところの老人は金をもうけることにも抜け目がないが、あれでなかなか
奇骨がある。」 奥州から越後の新発田、村松、長岡、小千谷を経、さらに飯山、善光....
「画室の言葉」より 著者:藤島武二
清貧に甘んじて一生を終ったといわれている。学者としても聞えた人であったが、余りに
奇骨稜々たる性格で、しばしば天を仰いで哭するというようなことがあり、時人が目して....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
らかにして、一点の星光を認めざるは前夕のごとし。 二十六日、快晴。朝来、連山の
奇骨をあらわし、残雪を冠するもの、前後左右に並立するを見る。終日、風むなしく波滑....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
た。お寺も嫌いだった。――だから、いらない」 一言一句、この少年のことばには、
奇骨がある。 父という仏も、察するに、凡の田夫野人ではなかろう。由縁ある者の末....