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「奉ずる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

奉ずるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
じゅりあの・吉助」より 著者:芥川竜之介
の前に引き出された吉助《きちすけ》は、素直に切支丹宗門《きりしたんしゅうもん》を奉ずるものだと白状した。それから彼と奉行との間には、こう云う問答が交換された。 ....
おぎん」より 著者:芥川竜之介
元和《げんな》か、寛永《かんえい》か、とにかく遠い昔である。 天主《てんしゅ》のおん教を奉ずるものは、その頃でももう見つかり次第、火炙《ひあぶ》りや磔《はりつけ》に遇《....
るしへる」より 著者:芥川竜之介
らうえにて、「じゃぼ」は一切諸悪の根本なれば、いやしくも天主の御教《みおしえ》を奉ずるものは、かりそめにもその爪牙《そうが》に近づくべからず。ただ、専念に祈祷《....
勲章を貰う話」より 著者:菊池寛
が、右の手だけは彼の神経の命ずる通りに動いたが、左の方には、彼の神経中枢の命令を奉ずる何物も残っていなかった。彼は苦笑した。彼にはまだ、左の手が存在するような感....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
を解こうとしてもそれは不可能だということを示すだけである。 支那でも寺院に職を奉ずる天文学者らがいて、星の運行を追跡して日月食を予報する役目を司っていた。吾人....
近時政論考」より 著者:陸羯南
ずといえども臣はもって臣たらざるべからず。君主の権威は無限なり、ゆえにその命令を奉ずる政府の権威も下民に対してはほとんど無限なり、下民のその上に対する服従もまた....
取舵」より 著者:泉鏡花
たり。 「取舵!」と雷のごとき声はさらに一喝せり。半死の船子は最早神明の威令をも奉ずる能わざりき。 学生の隣に竦みたりし厄介者の盲翁は、この時屹然と立ちて、諸....
母と娘」より 著者:岡本かの子
通な生活を続けて来た。 夫を失ったスルイヤは一人娘を育てる傍ら新しい進歩主義を奉ずる婦人団体へ入って居た。其の団体は大戦当時ですら敢然不戦論を主張し平和論を唱....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
ろぼされ、宋もまた元にほろぼされた。これらの禍いはみな阿修羅の呪いで、その教えを奉ずるわれわれは身も魂も阿修羅にささげて、人の幸いを見れば移して禍いとし、世の治....
父の墓」より 著者:岡本綺堂
悼愁傷、号泣慟哭、一|枝の花に涙を灑ぎ、一|縷の香に魂を招く、これ必ずしも先人に奉ずるの道にあらざるべし。五尺の男子、空しく児女の啼を為すとも、父の霊|豈懌び給....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
西洋に流行するの機運すでに熟せりと。別に臨みて会主また曰く、われはまことに仏教を奉ずるものなり、われは仏教ひとり真理の宗教なりと信ずるものなり、われは畢生の力を....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
情をなし得る根拠は与えられていなかったのである。その人々の生活のすべては、彼らの奉ずる皇統が正統であることを信ずる点にかかっている。故にこそ、北畠親房は『神皇正....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
終るのであります。正義の戦とか、御国のためとか、陛下の御ためとか、あるいは自分の奉ずる正しい主義のためとか、そういう確信を以て奮う勇気は、常に正々堂々として世の....
『切支丹と旧エタ』について」より 著者:喜田貞吉
タを以て特に穢れたものだとも、また賤しいものだとも思わぬから、ことに基督の教えを奉ずるこれらの人々が、世人の或る者らの間に存する訛伝を意に介せられもすまいとは思....
旃陀羅考」より 著者:喜田貞吉
羅に当るというのだ。もちろんこの書は仏徒の手になったものとして、その著者が自己の奉ずる宗教上の立場から、屠殺を以て甚だしき悪事となし、したがって屠殺業者を悪人と....