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奉る
「奉る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
奉るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
とが》めを加えなかったらしい。もっとも予《あらかじ》め仇打ちの願書《がんしょ》を
奉ることを忘れていたから、褒美《ほうび》の沙汰《さた》だけはなかったようである。....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
やがてはまた、今夜の闇討が縁となって、その方どもが摩利の御教《みおしえ》に帰依し
奉る時も参るであろう。じゃによってその時が参るまでは、一先《ひとまず》この場を退....
「じゅりあの・吉助」より 著者:芥川竜之介
奉行「そのものどもはいかなる姿を致して居《お》るぞ。」
吉助「われら夢に見
奉るえす・きりすと様は、紫の大振袖《おおふりそで》を召させ給うた、美しい若衆《わ....
「黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
――この涙の谷に呻《うめ》き泣きて、御身《おんみ》に願いをかけ
奉る。……御身の憐みの御眼《おんめ》をわれらに廻《めぐ》らせ給え。……深く御柔軟....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
女の祈祷は、こう云う簡単なものなのである。
「憐みのおん母、おん身におん礼をなし
奉る。流人《るにん》となれるえわの子供、おん身に叫びをなし
奉る。あわれこの涙の谷....
「道祖問答」より 著者:芥川竜之介
ござる。」
阿闍梨は不審らしく眉をよせた。
「道命《どうみょう》が法華経を読み
奉るのは、常の事じゃ。今宵に限った事ではない。」
「されば。」
道祖神《さえの....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
、女人《にょにん》じゃと云う事を忘れて居った。牧牛の女難陀婆羅、世尊に乳糜を献じ
奉る、――世尊が無上の道へ入られるには、雪山《せつざん》六年の苦行よりも、これが....
「誘惑」より 著者:芥川竜之介
字である。――
御出生来《ごしゅっしょうらい》千六百三十四年。せばすちあん記し
奉る。
二月。小
二十六日。さんたまりやの御つげの日。
二十七日。ど....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
、こんなものは出まいと思われる、薄汚れたのを、電燈の下に、先生の手に、もじもじと
奉る。 引取って、ぐいと開けた、気が入って膝を立てた、顔の色が厳しくなった。と....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
家の成立に飛躍するのではなかろうか。 われらは、天皇を信仰し心から皇運を扶翼し
奉るものは皆われらの同胞であり、全く平等で天皇に仕え
奉るべきものと信ずる。東亜連....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
を掛け、もしこの念願の届くにおいては、眉目容色、世に類なき一人の娘を、海底へ捧げ
奉る段、しかと誓いました。すなわち、彼が望みの宝をお遣しになりましたに因って、是....
「多神教」より 著者:泉鏡花
田、(禰宜の名)払い清むるより前に、第一は神の御罰、神罰じゃ。御神の御心は、仕え
奉る神ぬしがよく存じておる。――既に、草刈り、柴刈りの女なら知らぬこと、髪、化粧....
「瓜の涙」より 著者:泉鏡花
樫の介と申すは当国の大名なり、鎌倉|殿より仰は蒙らねども、内々用心して判官殿を待
奉るとぞ聞えける。武蔵坊申しけるは、君はこれより宮の越へ渡らせおわしませ―― と....
「活人形」より 著者:泉鏡花
てば、お前死んでも浮ばれるぜ。「ええ悔しい。「悔しい事があるものか。首実検に入れ
奉る。死相変じてまッそのとおり、ははははは。「お前はなあ。「これ、古風なことをす....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
では次のようなものである。 1 三種神器に於ける剣。 国体を擁護し皇運を扶翼し
奉る力、日本の武である。 2 「善男子正法を護持せん者は五戒を受けず威儀を修せず....