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奉書紙
「奉書紙〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
奉書紙の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
中には、おかず媼さんも見えた。米俵が十数|俵も神前に積まれて、奉納者の名を書いた
奉書紙が下げてある。
やがて鳴物が鳴り出した。
太鼓の白衣氏が撥を握って単調....
「石狩川」より 著者:本庄陸男
右手をつき出したのである。
「これです、ごらんなさい」
無雑作におしつけられた
奉書紙の一片は、阿賀妻にとっては膝《ひざ》まずいて押しいただきたいものであった。....
「旅愁」より 著者:横光利一
と、少し急がなければ汽車には間に合いかねる心配も生じて来た。先頭の鋤の柄に巻いた
奉書紙が蜜柑の葉の下を沈んで行くのが見え、そして、一行が矢代の家の前まで来たとき....
「公孫樹」より 著者:豊島与志雄
手文庫の抽出をかき廻してると、その底に意外なものを見出した。 それは六つ折りの
奉書紙で、折り畳んだ真中に公樹と二字認めてあり、表の上に、何年何月何日生としるし....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
手を前へ伸ばした。月光に薄白い往来の色を一所きわ立てて白く染めて、巻かれた小長い
奉書紙が、膝の前にころがっていたからであった。
「何かな?」と鴫丸は巻き奉書を取....
「天狗外伝 斬られの仙太」より 著者:三好十郎
すりつけて辞儀をしている若い百姓真壁の仙太郎。その前の地面にはタトウ紙の上に白い
奉書紙と筆硯がのせてある。側に同様、土下座をして一緒に辞儀をしたりハラハラしつつ....
「斬られの仙太」より 著者:三好十郎
りつけてお辞儀をしている若い百姓真壁の仙太郎。その前の地面にはタトウ紙の上に白い
奉書紙と筆硯がのせてある。側に同様土下座をして一緒に辞儀をしたりハラハラしつつ仙....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
うつむきながら、膝のわきを探っていた。ゆうべ一晩中水に浸しておいて日蔭干しにした
奉書紙が、綿のように揉んである。 かれはそれを掌にとって、軽く、刃を噛ませた。....