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「奉職〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

奉職の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
疑惑」より 著者:芥川竜之介
ものと、こう分れて居ったものでございます。私はその藩侯の御建てになったK小学校へ奉職して居りましたが、二三年|前《まえ》に県の師範学校を首席で卒業致しましたのと....
運命論者」より 著者:国木田独歩
知らして呉《く》れた事実はこれだけなのです。周防《すおう》山口の地方裁判所に父が奉職して居《い》た時分、馬場金之助《ばばきんのすけ》という碁客《ごかく》が居て、....
時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
といって喜んでいる。しかもその着実とはたんに今日の学生のすべてがその在学時代から奉職口《ほうしょくぐち》の心配をしなければならなくなったということではないか。そ....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ことができたとされている。彼らは宮廷に出入し、往々『天の秘密の司官』という官名で奉職していた。彼らの位階は近衛兵の司令官や枢密顧問官(『王室の秘密の司官』)と同....
島原心中」より 著者:菊池寛
は、幾人もいることはいたが、郵船会社にはいって洋行したり、政治科を出て農商務省へ奉職したり、三菱へはいっている連中などばかりが思い浮んで、自分の相談に乗ってくれ....
鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
である。正直な話が、課長としては、このお化け鞄事件ぐらいやりにくい事件は、本庁に奉職以来に一度も先例のないものだった。 今夜の行動は、帆村の示唆《しさ》すると....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
今から九年ほど前の出来事である。その頃、倉部巡査はこの町に近いある村の駐在所に奉職していたが、ちょうど今夜のような細かい雨がしとしとと降る宵であった。河童のよ....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
、老伯爵夫人の以前の執事の息子で前途有望の青年と結婚した。その男はどこかの県庁に奉職して、かなりの収入を得ているが、リザヴェッタはやはり貧しい女であることに甘ん....
石塀幽霊」より 著者:大阪圭吉
三 さて、一方足跡の番人を仰せつかった新米の蜂須賀巡査は、奉職してから初めての殺人事件に、もう一番手柄を立てたかと思うと、内心少からぬ満足....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
ら一種の民主的な空気が校内に漂うようになった。私が卒業してずっと後までこの校長が奉職していられた。 私が卒業して、父がもう上の学校へはやらぬと言った時、この校....
深見夫人の死」より 著者:岡本綺堂
さんが台湾へ行って蛇に殺されるというのは……。学校を出たときに、北海道と台湾とに奉職口があって、桐沢さんは北海道の方へ行ったら好かろうと勧めたのだそうですが、本....
沼畔小話集」より 著者:犬田卯
? それはおいおいと判明するであろうが、とにかく同僚の紹介――教師は以前その島に奉職していた――であるから、Mというその教師は、細々と書かれた紹介の言葉を読み終....
妖怪報告」より 著者:井上円了
治十二年以降、某|官衙に微官を奉ず。しかして、明治十九年二月二十日、公務を担い、奉職の官衙を去る十里ほど、某官衙に至る。該地に滞留すること八日|維時、その月二十....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
ことありという。 米国の風習、寺院に名望ある牧師あるときは、これを終身その寺に奉職せしめんため、教会の資金をもってその生命を保険することありという。これ、おも....
編輯雑感」より 著者:喜田貞吉
せられた東京府知事の井上博士が、まだ内務省の何とか局長であった頃、自分も文部省に奉職しておったが、同博士から頼まれて、帝国教育会館で開かれた報徳会かの会合に列席....