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「奉迎〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

奉迎の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
応仁の乱」より 著者:菊池寛
府を討伐すると云う噂が立った。勝元は是を聞くや直ちに兵を率いて禁中に入り、主上を奉迎して幕府に行幸を願った。倉卒の際とて、儀仗を整える暇もなく、車駕幕府に入らん....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
ら、その人を軽く扱うではないが、しかしこの際の彼は静かに家族と共にいて、陰ながら奉迎の意を表してほしいというのが村のものの希望らしい。古い歴史のあるこの地方のこ....
一九三二年の春」より 著者:宮本百合子
ら満州へ出征させられて戦死した兵士の遺骨が到着したので、青年団の連中は停車場前の奉迎に強制動員されたのだそうだ。 「ここへ来る前塩尻が本籍地だって云うのでもう一....
日記」より 著者:宮本百合子
情を表現しない。 四月十二日(水曜)晴 プリンスオブウェールスの着京されるのを奉迎に行くと云って居るので、早く起きる。あいにく時計を枕元に置かず、日差しの見当....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
で、法王がノルプ・リンカの離宮からラサ府へお越しになるということで、前大蔵大臣も奉迎に行かれたです。私も仕方がないから忙しい中に法王の行列を拝観に行きました。こ....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
ん、少しも信仰に関する話すらも言外せぬには実に感心した。 ある日、英皇戴冠式を奉迎するにつき、英国宗の僧侶がロイヤルティーすなわち忠義という意味の演説をして一....
三国志」より 著者:吉川英治
な機略の根本は、なんといっても朝廷の危急に際して、献帝のお身をいち早くこの許都へ奉迎したことにあるが――それも荀※が最初から、 「主上を奉じて人望に従う大順こそ....
私本太平記」より 著者:吉川英治
くやいなおそばへ来ていた。 また、同日。 赤松円心|父子四人が、勢五百騎で、奉迎のお供にと、福厳寺へ参向してきた。折しものことである。龍顔わけてうるわしく、....
私本太平記」より 著者:吉川英治
君側の讒臣を打つのが初志でありますから、もし龍駕を都へお還しあるなら、よろこんで奉迎し、過去を問わず、大方の者は、本官本領に復し、かつまた、 ――天下の成敗は ....
私本太平記」より 著者:吉川英治
た。 南朝の天皇の還幸は、降伏した幕府代表の義詮としてはどうしようもなく、ただ奉迎の畏みでいたのである。ところが鳳輦が八幡に着くと同時に、およそ七、八千騎の軍....
随筆 私本太平記」より 著者:吉川英治
醍醐ノ車駕、兵庫ニ到着。 六月二日 楠木正成、足利高氏、千種、赤松ラ挙ゲテ車駕ヲ奉迎ス。コノ日、鎌倉陥落ノ報到ル。 以上がごく重なる史上事件で、六月には早や後....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
星。 星。 空馬車、 空馬車、 空馬車。 ぽつり、ぽつり、ぽつりと、奉迎門の明るい電光飾に、三人の褞袍着の姿が埠頭の広場に現れる。中の一人は白髪に白....