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奏任官
「奏任官〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
奏任官の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「倫敦消息」より 著者:夏目漱石
ぞろぞろ歩行《ある》いている。その中には男もいる。職人もいる。感心に大概は日本の
奏任官以上の服装をしている。この国では衣服では人の高下が分らない。牛肉配達などが....
「石狩川」より 著者:本庄陸男
おのれの出身地たる鹿児島藩から十万石を召しあげること、並びに政府の上級官吏たる勅
奏任官の減俸を提議した。これは政府の気をよくした。よってその後の提言はすらすらと....
「平凡」より 著者:二葉亭四迷
そあれ、好《い》い処を勤めている証拠には、曾て帰省した時の服装を見ると、地方では
奏任官には大丈夫踏める素晴しい服装《なり》で、何《なに》しても金の時計をぶら垂《....
「藪の鶯」より 著者:三宅花圃
のふくろネー。この重箱の下は。オヤオヤお菜ネー。白魚とくわいのお手料理は。きっと
奏任官の令夫人が。お浪《なみ》にたべさせたいとおこしらえ遊ばしたの。アア親の恩は....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
をやっておった。私は二十二年の五月に本官の辞令を貰いまして教授ということになり、
奏任官五等を拝命して、年俸五百円を給されました。....
「炭焼長者譚」より 著者:喜田貞吉
の職員録を見れば、月給十何円の判任官までがことごとく由緒ある姓氏を名乗り、それが
奏任官以上ともなれば、鹿爪らしく何の朝臣だの、何の連だの、宿禰の、真人の、県主の....
「融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
呼ばれて、同じ仲間の落伍者でありましたが、つとに日向掾などに任官して、名義上では
奏任官の地位を得ていたものもありました。これらは解放せられたというよりも、当時に....