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奏曲
「奏曲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
奏曲の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:ヴェーゲラーフランツ・ゲルハルト
に慰められている。彼は僕の幼な友だちの一人だ〔〕を君に送らなかった理由は、弦四重
奏曲を相当によく書くことが判り始めて以来すっかりあれを書き直しているためだ。今度....
「流線間諜」より 著者:海野十三
相を知られないでしまい、後へ行って大椿事を迎えるに及んで始めてあれがその椿事の前
奏曲だったかと思いあたるようなことになったかも知れない。それでは遺憾もまた甚だし....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
を笑っているように思われる。 花の独奏はおもしろいものであるが、絵画、彫刻の協
奏曲となれば、その取りあわせには人を恍惚とさせるものがある。石州はかつて湖沼の草....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
しい叫び声、めくら滅法界に飛んでくる大きい甲虫の唸り声、殊にこれらの小さい虫の合
奏曲が突然やんで半分しかきこえない時には、なにかの秘密を覚らせるようにも思われた....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
から間もなくのことで、去年の五月の初めでしたが、その夜は、ハイドンのト短調|四重
奏曲の練習を、礼拝堂でやることになりました。ところが、曲が進行しているうちに、突....
「四つの都」より 著者:織田作之助
がはいっている。十吉、棚を指す。 十吉「葉子ちゃん、そこにショパンの『二十四の前
奏曲』があるだろう?」 葉子「えゝ、あるわ」 十吉「その中の『雨だれ』というのを....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
*原注――この三つの断片は一八一五年および一八一六年のものである。最後の弦四重
奏曲(作品第百三十五)の中で提示されている問い Muss es sein? Es....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
uartette, 1885. テオドール・ヘルム――『ベートーヴェンの弦楽四重
奏曲』(一八八五年) 〔H. de Curzon.――Les lieder et....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
生の時期一八一六年―一八二三年) 五 遺言(『第九』および最後の幾つかの弦楽四重
奏曲。一八二三年―一八二七年) 一九三八年の現在までに第四の部分までが完成され....
「アーニイ・パイルの前に立ちて」より 著者:小林一三
のものは、幸いにもバレエ「白鳥の湖」の開演中とあって、今しもチャイコフスキーの前
奏曲が静かに、ゆるやかに、響き渡るのである。このクラシックのロシヤンバレエが、満....
「ながうた勧進帳」より 著者:酒井嘉七
す。 御存じでもございましょうが、この長唄は、歌舞伎十八番勧進帳の、いわば、伴
奏曲でございまして、この芝居が天保十一年の三月五目、河原崎座で初めて上演された際....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
。これ即ち人間の力ではなく、神様の力であり、神意也というのだね。 ここまでが前
奏曲。かくてこの荒れミコシが市街へとびだすと、どこへどう走りこみ突き当るか、担い....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
長平はエンゼルに教えてやった。 「京の隠居家ぼめが挨拶のツモリならよろしいが、前
奏曲のツモリなら、ムダのムダ。それからの話の運び方も遠まわしで、もっと率直でない....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
し、この物語の「姿なき主人公」とも言い得る「革命」は、この章において微かにその前
奏曲が奏されている。飢餓、貧窮、欠乏、狩り立てられ、追い詰められかけている人民の....
「如是我聞」より 著者:太宰治
心意気を示し、この次からの馬鹿学者、馬鹿文豪に、いちいち妙なことを申上げるその前
奏曲と思っていただく。 私の小説の読者に言う、私のこんな軽挙をとがめるな。 ....