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「契り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

契りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
義血侠血」より 著者:泉鏡花
は検事代理の請求は是《ぜ》なりとして、渠に死刑を宣告せり。 一生他人たるまじと契りたる村越欣弥は、ついに幽明を隔てて、永《なが》く恩人と相見るべからざるを憂い....
藤十郎の恋」より 著者:菊池寛
を打ちながら、五人声を揃えて、左の小唄を隆達節で歌う。 唄「人と契るなら、薄く契りて末遂げよ。もみじ葉を見よ。薄きが散るか、濃きが散るか、濃きが先ず散るもので....
仇討禁止令」より 著者:菊池寛
欲のために殺したのではないが、親の敵には違いない。しかも、それを秘して、その娘と契りを結ぶことなどは、男子のなすべきことでないという気持が、彼の愛欲をぐっと抑え....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
セス(Perses)も、そは、別けて知恵優れし神なりき。 エオスはアストレオスと契りて、制し難き雄心に勇む風の神を生みぬ。 ゼフューロス(Zefyros)(注二....
春の潮」より 著者:伊藤左千夫
惨な経過をとった人が、ようやく春の恵みに逢うて、新しき生命を授けられ、梅花月光の契りを再びする事になったのはおとよの今宵だ。感きわまって泣くくらいのことではない....
おとずれ」より 著者:国木田独歩
この行を送ると叫ぶも何かせん。 げに春ちょう春は永久に逝きぬ。宮本二郎は永久を契りし貴嬢千葉富子に負かれ、われは十年の友宮本二郎と海陸、幾久しく別れてまたいつ....
稚子法師」より 著者:国枝史郎
対する森蘭丸と大方同じものであったが、蘇門が老年であった為め、竜陽の交わり分桃の契りは全然無かったと云われている。とまれ普通の仲では無かった。 やがて洗馬も駈....
赤格子九郎右衛門の娘」より 著者:国枝史郎
難に三味線の音 ――手紙の文字は尚つづく。 「……知らぬこととは云いながら兄妹契りを結ぶとは取りも直さず畜生道。二人ながら活きては居られず、かつは頭領の命令も....
仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
ことさえあった。 しかし恋人お八重の生死が、凶とも吉とも解らない先に、他の女と契りを交わすことは、彼の心が許さなかった。そこでこれまではあやめに対して、故意と....
なよたけ」より 著者:加藤道夫
となら衛門、そりゃ僕もとてもいいと思うよ。僕も大賛成だ。……故郷の山の中で一生を契り合ったひとと二人っきりで瓜を作る。……いいな。羨しい生活だ。幸福な余生だ。衛....
悪因縁の怨」より 著者:江見水蔭
の方にその気があって感染したのか、そこは不明。 六郷川の中洲の蘆間にただ一度の契りから、海賊の娘と旗本の若殿との間に、業病の感染。悪因縁の怨は今も仰々子が語り伝えている。....
炭焼長者譚」より 著者:喜田貞吉
何某がお伴して僻遠の地に隠し奉るうちに、渡世に困って皮剥ぎを業とし、ついに妹背の契りを結んで何々部落の祖先になったのだとか、何某の皇子が悪疾の為に都を去って辺鄙....
日本料理の基礎観念」より 著者:北大路魯山人
ことが楽しみであり、その食器をいたわりいたわり扱うというところに、料理との不二の契りが結ばれるのです。食器が楽しいものになれば、必然、料理が楽しいものになるので....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
のだから!」――この言葉に、マウントジョイについての悪口や、偽りの友情や、結婚の契りの裏切りやらについて、暴露的な数言をつけ加えた。次に、彼は再び自分の大逆罪を....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
かたぶく月影に雲こそなけれ浪ぞかゝれる 為世 定なき命もいかに惜しまれむ契りし末をたのむ身ならば 贈従三位為子 以上『続千載集』 為世が八十九....