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奔走
「奔走〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
奔走の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
なげて、そのまま学校を退学してしまったのも彼女である。キリスト教婦人同盟の事業に
奔走し、社会では男まさりのしっかり者という評判を取り、家内では趣味の高いそして意....
「或る女」より 著者:有島武郎
《おわ》したまわん事を。
明治三十四年十二月十三日」
倉地は事業のために
奔走しているのでその夜は年越しに来《こ》ないと下宿から知らせて来た。妹たちは除夜....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
の口でもあるだろうと思って、探《さが》しに出て来た。今日《きょう》も朝から一日|
奔走《かけある》いたので、すっかり憊《くたび》れてしまって、晩方|一風呂《ひとっ....
「水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
知人|某氏を両国に訪うて第二の避難を謀った。侠気と同情に富める某氏は全力を尽して
奔走してくれた。家族はことごとく自分の二階へ引取ってくれ、牛は回向院の庭に置くこ....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
さんに応援して、火の出るように、敵と戦ったんだわ。 惜い事に、兄さん(英吉)も
奔走してくれたんですけれど、可い機関がなくって、ほんの教育雑誌のようなものに掲っ....
「転機」より 著者:伊藤野枝
という名前くらいはご存じでしょう?」 「ええ、知ってますわ。」 「あの人が熱心に
奔走した事件なんです。その事件で問題になった土地なんです。」 「ああそうですか。....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
幾多の学界の創立に関与し、殊に一八八二年、『英国心霊協会』の創立に際しては大いに
奔走の労を取り、又一八八四年、『ロンドン神霊協会』が組織された時には、直ちにその....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
変えて、学校で教えるかたわら法律を勉強し、弁護士になり、政治家に転じ、選挙運動に
奔走し、新聞に寄稿もし、ついに民事裁判所の判事になったということであった。ブロム....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
たるは、時勢の然らしむるところとは申しながら、そもそも勝氏が一身を以て東西の間に
奔走周旋し、内外の困難に当り円滑に事を纒めたるがためにして、その苦心の尋常ならざ....
「荒蕪地」より 著者:犬田卯
士に対抗して口のきけるのは、例の『荒蕪地』の払下げについての村人のすべての借金の
奔走をした前村長ばかりではあるまいか。二三日して彼はふとそんなことを考えついた。....
「ドモ又の死」より 著者:有島武郎
ちあとに残された四人は、きれいに未練を捨てて、二人がいっしょになれるように、極力
奔走する。成功させるためにきっと尽力する。だからおまえ、本気になってこの五人の中....
「幼き頃の想い出」より 著者:上村松園
全部の返却を強要して、又々書肆を板挾みの苦しみに陥れました。が、書肆の死物狂いの
奔走で、辛うじて両方のつむじ曲りを調停させたということでございます。 芸術家は....
「二葉亭四迷」より 著者:内田魯庵
、発明家の苦辛にも政治家の経営にもまた必ず若干の遊戯的分子を存するはずで、国事に
奔走する憂国の志士の心事も――無論少数の除外はあるが――後世の伝記家が痛烈なる文....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
して頗る臆病であって、伝を求めて権門|貴戚に伺候するは魯か、先輩朋友の間をすらも
奔走して頼んで廻るような小利口な真似は生得出来得なかった。どうにかしなければなら....
「西航日録」より 著者:井上円了
にぞある カルカッタ滞在中は大宮氏の厚意をかたじけのうすること一方ならず、氏の
奔走周旋、実に至れり尽くせりというべし。同日午後十一時発の汽車にて、河口氏ととも....