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「奥秘〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

奥秘の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
邪宗門」より 著者:芥川竜之介
れもただ、そう云うものが御好きだったと申すばかりでなく、御自分も永年御心を諸芸の奥秘《おうひ》に御潜めになったので、笙《しょう》こそ御吹きになりませんでしたが、....
魔法修行者」より 著者:幸田露伴
来の古いものである。もし密教の大道理からいえば、荼枳尼も大日、他の諸天も大日、玄奥秘密の意義理趣を談ずる上からは、甲乙の分け隔てはなくなる故にとかくを言うのも愚....
連環記」より 著者:幸田露伴
意誠心に感じ、流石の増賀も増賀の方が負けて、それから遂に自分の淵底を尽して止観の奥秘を寂心に伝えたということである。何故に泣いたか、何故に打ったか、それは二人の....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
乙の秘蹟《ひせき》についてどう考えていたであろうか。しかしそのような内心の信念の奥秘は、人の魂があらゆる衣をぬぎすててはいりゆく墳墓によって知らるるのみである。....
決闘」より 著者:神西清
くですよ……」と彼はつづけた、「現にあなたはしょっちゅう研究ばかりしている、海の奥秘を探り、強者と弱者を分類し、書物を著わし、決闘を挑んでらっしゃる。だがそのた....
小説 円朝」より 著者:正岡容
「芸」の活殺《かっさつ》如何はこうした目の動かし方ひとつにあり。すなわちいまその奥秘の種明かしをば、親しく師匠はして見せてくれたのだった。 「ウームそうか、そう....
我が円朝研究」より 著者:正岡容
ういう事があるけれども」といわしめている点も不敵なほど、「芸」の迫真の何たるかの奥秘を悟りつくしているものといわなければならない、お露の名が圓朝を贔屓にした北川....
偶像崇拝の心理」より 著者:和辻哲郎
さらにまた真理の宝蔵のように大地を圧する殿堂がある。それは人の心を甚深なる実在の奥秘に引き寄せながら、しかも恐怖を追い払う強大な力を印象する。そこには線の太い力....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
であるが、すでに早く新陰流に達し、石舟斎が研鑽して、家の流というところの柳生流の奥秘も会得していた。――そして、彼は彼で、自分の個性と工夫を加えて、 (おれのは....