女三の宮[語句情報] » 女三の宮

「女三の宮〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

女三の宮の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
源氏物語」より 著者:紫式部
しながらそっと席を立った。中央の寝殿《しんでん》に女一《にょいち》の宮《みや》、女三の宮が住んでおいでになるのであるが、そこの東の妻戸の口へ源氏はよりかかってい....
源氏物語」より 著者:紫式部
。 そのころ前代の加茂《かも》の斎院《さいいん》がおやめになって皇太后腹の院の女三の宮が新しく斎院に定まった。院も太后もことに愛しておいでになった内親王である....
源氏物語」より 著者:紫式部
らせる日もなくて、女御は悲観をしたままで病気になり薨去したが、その人のお生みした女三の宮を御子の中のだれよりも院はお愛しになった。このころは十三、四でいらせられ....
源氏物語」より 著者:紫式部
は申すのであった。 あとで東宮は淑景舎の方の手から所望をおさせになったために、女三の宮から唐猫が献上された。噂されたとおりに美しい猫であると言って、東宮の御殿....
源氏物語」より 著者:紫式部
あるが、病苦が少し楽になったようであると、家族たちが病室を出て行った間に衛門督は女三の宮へ送る手紙を書いた。 もう私の命の旦夕に迫っておりますことはどこからとな....
源氏物語」より 著者:紫式部
世のことは問題にすまいとしいて忍んでおいでになった。仏勤めをあそばされる時にも、女三の宮もこの修業をしているであろうと御想像あそばすのであって、宮が出家をされて....
源氏物語」より 著者:紫式部
自身の音楽からも愁いが催されるふうで涙をこぼしておいでになるのである。御簾の中で女三の宮が今の言葉に耳をおとめになったであろうかと片心にはお思いになりながらもそ....
源氏物語」より 著者:紫式部
て数に引きたてまつるべきでない。今の帝の第三の宮と、同じ六条院で成長した朱雀院の女三の宮の若君の二人がとりどりに美貌の名を取っておいでになって、実際すぐれた貴公....
源氏物語」より 著者:紫式部
かれてある。薫はあけるのも恐ろしい気がした。いろいろな紙に書かれて、たまさか来た女三の宮のお手紙が五、六通あった。そのほかには柏木の手で、病はいよいよ重くなり、....
源氏物語」より 著者:紫式部
はお認めになって、姫君たちのお世話役にしてお置きになったのである。柏木の大納言と女三の宮に関したことは、長い月日になじんで何の隠し事もたいていは持たぬ姫君たちに....
源氏物語」より 著者:紫式部
言のようなすぐれた子をお持ちになり、それがついているために昔と変わらぬ世の尊敬も女三の宮が受けておいでになる事実もあるではないか、そうでなく独身でおいでになれば....
『新新訳源氏物語』あとがき」より 著者:与謝野晶子
胆な後の作者は衰運に向った源氏を書き出した。最愛の夫人|紫の上の死もそれである。女三の宮の物の紛れもそれである。後の主人公|薫大将の出生のために朱雀院の御在院中....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
するようだが、かりにこのフロイスやヴィレラなどを、源氏物語の世界へ連れて行って、女三の宮の寝みだれている寝室とか、光る君や藤壺の生活をのぞかせてみたら、なんとい....
軽井沢にて」より 著者:正宗白鳥
。ハムレットよりももっと近代味に富んでいるらしい薫という男には共鳴をさえ覚える。女三の宮、アゲマキ、浮舟など、月宮殿の女人のようであり、空気の清浄なこの世のもの....
どら猫観察記」より 著者:柳田国男
するには他にも方法が新たに備わった。一般に人間は猫を疎遠にする傾向を示して居る。女三の宮や命婦のおもとの有名な逸話は、程なく解し難い昔語りになって行くかも知れぬ....