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女中部屋
「女中部屋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
女中部屋の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
には一度も怨《うら》みなどを言ったことはなかった。(これは又五六年前、お芳がまだ
女中部屋に寝起きしていた頃も同じだった。)が、全然関係のない重吉に何かと当り勝ち....
「或る女」より 著者:有島武郎
して、キリスト信徒にあるまじき悪意をこのあわれな赤ん坊に加えようとした。赤ん坊は
女中部屋《じょちゅうべや》に運ばれたまま、祖母の膝《ひざ》には一度も乗らなかった....
「或る女」より 著者:有島武郎
思った。そのほかには台所のそばにつやの四畳半の部屋《へや》が西向きについていた。
女中部屋を除いた五つの部屋はいずれもなげし付きになって、三つまでは床の間さえある....
「星座」より 著者:有島武郎
ども夜中になると、何んとしても我慢ができないほど餓《ひも》じくなってきた。そっと
女中部屋を出て、手さぐりで冷えきった台所に行って、戸棚を開けた。そしてそこにある....
「二、三羽――十二、三羽」より 著者:泉鏡花
のに馴れるか。かつ感じつつ、私たちは飽かずに視めた。 あとで、台所からかけて、
女中部屋の北窓の小窓の小縁に、行ったり、来たり、出入りするのは、五、六羽、八、九....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
、ようやく壁につかまって起ちあがって、玄関の方へよろめいて行った。玄関のそばには
女中部屋があった。僕は女中を起して医者を呼びにやろうと思ったのだ。が、その女中部....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
になった。日蓮宗の寺の門前で、玄関が三畳、茶の間が六畳、座敷六畳、書斎が四畳半、
女中部屋が二畳で、家賃四十五円の貸家である。裏は高い崖になっていて、南向きの庭に....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
したのでございます。 前にも申した通り、今度の家は四間で、玄関の寄付きが三畳、
女中部屋が四畳半、茶の間が六畳、座敷が八畳という間取りでございまして、その八畳の....
「鷭狩」より 著者:泉鏡花
が艶々しく、すなおな髪のふっさりしたのに、顔がやつれてさえ見えるほどである。 「
女中部屋でいたせばようございますのに、床も枕も一杯になって寝ているものでございま....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
かって、そこでしばらく格闘を試みたらしいのです。その物音を聞きつけて台所のそばの
女中部屋に寝ていたお百も起きて来て、主人の加勢をして兇行者に抵抗した。その結果二....
「春」より 著者:岡本かの子
開け放しになっていた玄関の中へするすると動物的なすばしこさで遁げ込んでしまった。
女中部屋へ駆け込んだ京子は、針仕事をして居たお民に、 ――人、人が来た、お民。 ....
「父の怪談」より 著者:岡本綺堂
は、大小の蛙がむやみに室内に入り込むことであった。座敷といわず、床の間といわず、
女中部屋といわず、便所といわず、どこでも蛙が入り込んで飛びまわる。夜になると、蚊....
「勘平の死」より 著者:岡本綺堂
晩から気分が悪いと申しまして、奥の四畳半に臥せって居ります。 半七 その四畳半は
女中部屋かえ。 伝兵衛
女中部屋はなにぶん狭うございますので、おかみさんの指図で....
「十番雑記」より 著者:岡本綺堂
なった。日蓮宗の寺の門前で、玄関が三畳、茶の間が六畳、座敷が六畳、書斎が四畳半、
女中部屋が二畳で、家賃四十五円の貸家である。裏は高い崖になっていて、南向きの庭に....
「魂の喘ぎ」より 著者:大倉燁子
ょう? 公高は私がどんな顔をするかと、じいっと盗み見ているのです。 その頃、
女中部屋で頻々と物が紛失する、衣類を始め毎月溜めていた給料をそっくり盗まれた等々....