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女人
「女人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
女人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十本の針」より 著者:芥川竜之介
人々を知っている。それらの人々は何ごとにも容易に飽《あ》くことを知らない。一人の
女人《にょにん》や一つの想念《イデエ》や一本の石竹《せきちく》や一きれのパンをい....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
》には申せませぬ。」
「そう思うのはその方の心が狭いからの事じゃ。弥陀《みだ》も
女人《にょにん》も、予の前には、皆われらの悲しさを忘れさせる傀儡《くぐつ》の類い....
「十円札」より 著者:芥川竜之介
の椅子《いす》にも坐らなければならぬ。友だちの顔も見なければならぬ。友だち以外の
女人《にょにん》の顔も、――とにかく一週に一度ずつは必ず東京へ行《ゆ》かなければ....
「桃太郎」より 著者:芥川竜之介
うか? 酒顛童子も大江山の岩屋《いわや》に酒ばかり飲んでいたのは確かである。その
女人《にょにん》を奪って行ったというのは――真偽《しんぎ》はしばらく問わないにも....
「道祖問答」より 著者:芥川竜之介
がら、急に皮肉な調子になって、「今宵は、御行水《ごぎょうずい》も遊ばされず、且つ
女人《にょにん》の肌に触れられての御誦経《ごずきょう》でござれば、諸々《もろもろ....
「少年」より 著者:芥川竜之介
久に帰って来ないヴェネチアの少女を思い出している、ちょうど何年も顔をみない初恋の
女人《にょにん》でも思い出すように。
六 お母さん
八歳か九歳《....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
ろ男女の無差別を示しているものと云わなければならぬ。
服装
少くとも
女人の服装は
女人自身の一部である。啓吉の誘惑に陥らなかったのは勿論《もちろん》道....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
げた才子じゃ。が、魔王の浅間《あさま》しさには、その乳糜を献《けん》じたものが、
女人《にょにん》じゃと云う事を忘れて居った。牧牛の女難陀婆羅、世尊に乳糜を献じ奉....
「点鬼簿」より 著者:芥川竜之介
かも知れない。僕は時々幻のように僕の母とも姉ともつかない四十|恰好《かっこう》の
女人が一人、どこかから僕の一生を見守っているように感じている。これは珈琲や煙草に....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
ゃ渡さねえ、と云うから、私は引背負って、一度内へ帰ったがね、何だって、お前さん、
女人禁制で、蔦ちゃんに、采を掉せねえで、城を明渡すんだから、煩かしいや。長火鉢の....
「悠々荘」より 著者:芥川竜之介
あった。納屋の中にはストオヴが一つ、西洋風の机が一つ、それから頭や腕のない石膏の
女人像が一つあった。殊にその
女人像は一面に埃におおわれたまま、ストオヴの前に横に....
「春昼」より 著者:泉鏡花
波の徳島。津々浦々の渡鳥、稲負せ鳥、閑古鳥。姿は知らず名を留めた、一切の善男子善
女人。木賃の夜寒の枕にも、雨の夜の苫船からも、夢はこの処に宿るであろう。巡礼たち....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
。弁持も洲崎に馴染があってね、洲崎の塩竈……松風|空風遊びという、菓子台一枚で、
女人とともに涅槃に入ろう。……その一枚とさえいう処を、台ばかり。……菓子はこれだ....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
もうそろそろ天狗界に近いので、一|帯の空気が自ずと異って来たのじゃ。大体天狗界は
女人禁制の場所であるから汝にはあまり気持が宜しくあるまい……。』 『よもや天狗さ....
「犬養君に就いて」より 著者:芥川竜之介
た犬養君に会った事があった。その時僕の見た犬養君の顔は(若し失礼でないとすれば)
女人と交った後のようだった。僕は犬養君を思い出す度にかならずこの顔を思い出してい....