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「女人禁制〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

女人禁制の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
た。彼は口の上の薄い髭を撫でながらほくそえんだ。 「叔父上、今からはこのみ寺にも女人禁制の掟《おきて》が解かれましょうな」 「それは人による」と、阿闍梨もほほえ....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
と言えば、芝の神明裏と湯島の天神下と、一方は増上寺、一方は寛永寺と、揃いも揃って女人禁制のお寺近くにあるというのに、京はまたかくのごとく女には不自由をしない曲輪....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
詮議したらわかるんですといってきいているんですよ。おもしろくもねえ。昔からお寺は女人禁制と相場が決まってるんだ。その寺のどこへ行きゃ女がいるとおっしゃるんですか....
婦系図」より 著者:泉鏡花
ゃ渡さねえ、と云うから、私は引背負って、一度内へ帰ったがね、何だって、お前さん、女人禁制で、蔦ちゃんに、采を掉せねえで、城を明渡すんだから、煩かしいや。長火鉢の....
出家とその弟子」より 著者:倉田百三
つくように光っている夜だったよ。私を山へ連れて登ってくれというのだ。私は比叡山は女人禁制で女は連れて登るわけに行かないと断わったのだ。すると私の衣の袖にすがって....
魔法修行者」より 著者:幸田露伴
た。舟岡記にその有様を記してある。曰く、「京管領細川右京太夫政元は四十歳の比まで女人禁制にて、魔法飯綱の法愛宕の法を行ひ、さながら出家の如く、山伏の如し、或時は....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
されなかったほどの封建時代が過去に長く続いたことを想像して見るがいい。高山霊場の女人禁制は言うまでもなく、普通民家の造り酒屋にある酒蔵のようなところにまで女は遠....
石狩川」より 著者:本庄陸男
しまして、身どもまで申しのべてまいりました、いかがなものでございましょう、別段、女人禁制と申すわけでもなし、いずれは参らねばならぬ土地のことなれば、こうとなった....
雪たたき」より 著者:幸田露伴
る。其段になればやはり闘だ。如何に愛宕の申子なればとて、飯綱愛宕の魔法を修行し、女人禁制の苦を甘ない、経陀羅尼を誦して、印を結び呪を保ち、身を虚空に騰らせような....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
もうそろそろ天狗界に近いので、一|帯の空気が自ずと異って来たのじゃ。大体天狗界は女人禁制の場所であるから汝にはあまり気持が宜しくあるまい……。』 『よもや天狗さ....
道成寺(一幕劇)」より 著者:郡虎彦
たちに、曳き上げさしてのぼって来たが、恐ろしいことのあった晩から、鐘の出来た夜は女人禁制という掟になって、今夜このあたりにも姿を見せずにいるのだ。 間。 妙信 ....
京鹿子娘道成寺」より 著者:酒井嘉七
を、白拍子の花子という者が拝みに来る。これは、実のところ、清姫であって、寺僧は、女人禁制を理由として、拒む。しかし、白拍子は、たって、と願う。寺僧も、いまは、止....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
入るべからず」という禁止の制札をさえ見る程である。比叡山では、昔は山の登り口に、女人禁制、三病者禁制、細工の者禁制の制札があったという。ここに細工の者とは、いわ....