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女傑
「女傑〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
女傑の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
女主人公桂英、「双鎖山《そうさざん》」の女主人公金定等は悉《ことごとく》こう言う
女傑である。更に「馬上縁」の女主人公梨花を見れば彼女の愛する少年将軍を馬上に俘《....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
する事は出来ず、少しも妻の苦痛を軽くする事は出来ず、アノ権田の妻に仕て置いたなら
女傑とも烈女とも云われ充分尊敬せられて世を渡る事の出来る者を、己の妻と仕た許りで....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
さん、黙ってお前さんの理窟だけを聞いていると、お前さんはどうしても則天武后以上の
女傑のようだが、理窟は理窟として、現在拙者は、こうして一室に監禁されているのがた....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
リシャの彫刻家ストロンジリオンの作ったものだ。彼はまた美しき脚《あし》と呼ばるる
女傑エウクネモスの姿を刻んだ。するとネロが旅行中にそれを持ち去ってしまった。そし....
「肝臓先生」より 著者:坂口安吾
ころが軍との悪因縁はどこまでも附きまとう。 先生の無二の心の友であった老いたる
女傑が、軍を恨んで自殺して果てたのである。この
女傑は蔦づるという待合の女将で、先....
「白痴」より 著者:坂口安吾
ったが、強度のヒステリイで、配給に不服があると跣足で町会へ乗込んでくる町内唯一の
女傑であり、気違いの女房は白痴であった。ある幸多き年のこと、気違いが発心して白装....
「決戦川中島 上杉謙信の巻」より 著者:坂口安吾
った。 「あなた方は何者だね」 「PTAの婦人連盟らがね」 彼女らは余の領内の
女傑もしくは女の顔役とも呼ぶべき連中であるらしい。余が謙信であることを知る者のな....
「釣り師の心境」より 著者:坂口安吾
薄気味が悪いものだ。然し、このオカミサンは、数ある達人のうちでも一流の使い手で、
女傑という感じであった。 伊勢甚の倅ぐらい、郷土愛に燃えている子供は珍らしい。....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
ているのがルミ子というパンパンで、美貌に於ても、独自の見解に於ても、各界の一流の
女傑に比して遜色ないほど、一家をなしていらせられるです。あの子の十九という年齢に....
「血ぬられた懐刀」より 著者:国枝史郎
ではいるが鋭い眼、頬に無数の皺はあるが、かえって顔を高貴にしている。 これこそ
女傑|幸蔵主であった。 「相変わらずのお悪戯でござりますか」 あたかも子供でも....
「鴉片を喫む美少年」より 著者:国枝史郎
慣であるということが出来る。則天武后だの呂后だの、褒似だの妲妃だのというような、
女傑や妖姫の歴史を見れば、すぐ頷かれることだからね。 しかしそれにしても僕のよ....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
は嬉しそうにしていました。雲岳女史は村井弦斎が書いた新聞小説の中に出て来る大兵な
女傑です。 客のいない日に、主人が慰みに大弓を引きますと、面白いように当ります....
「天衣無縫」より 著者:織田作之助
奴がいます。それというのも奴さんも奴さんだが、奴さんのおふくろというのが俗にいう
女傑なんで、あれでもなしこれでもなしとさまざま息子の嫁を探したあげく、到頭奴さん....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
像のまやかしに惑乱させられた。そうして想像に描くまま偉大なる女王、シシの心を持つ
女傑、スペインの傲慢をたたきつけ、ローマの暴逆を押しひしぐになんのためらいも示さ....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
間に内大臣になり、慈円も天台座主に上ったが、兼実は剛毅で、後白河院の丹後局という
女傑の反感を招いたため、ことごとに意見が封じられ、関白を止めたときは慈円も天台座....