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「女将〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

女将の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ひょっとこ」より 著者:芥川竜之介
、酔うと、必ず、馬鹿踊をする癖があるが、これは当人に云わせると、昔、浜町の豊田の女将《おかみ》が、巫女舞《みこまい》を習った時分に稽古をしたので、その頃は、新橋....
老年」より 著者:芥川竜之介
のである。六金さんのほかにも、柳橋《やなぎばし》のが三人、代地《だいち》の待合の女将《おかみ》が一人来ていたが、皆四十を越した人たちばかりで、それに小川の旦那《....
或る女」より 著者:有島武郎
せんか」 そう冒頭《まえおき》をして葉子は倉地と押し並んでそろそろ歩きながら、女将《おかみ》の仕打ちから、女中のふしだらまで尾鰭《おひれ》をつけて讒訴《いいつ....
老妓抄」より 著者:岡本かの子
うな表情をしたあとから、いくらでも快活に喋舌《しゃべ》り出す。 新喜楽のまえの女将《おかみ》の生きていた時分に、この女将と彼女と、もう一人新橋のひさごあたりが....
耽溺」より 著者:岩野泡鳴
生懸命に働いていた。主人の姉――名はお貞――というのが、昔からのえら物で、そこの女将たる実権を握っていて、地方有志の宴会にでも出ると、井筒屋の女将お貞婆さんと言....
三狂人」より 著者:大阪圭吉
報告されて来た。 それは――M市の場末に近い「あづま」と呼ぶ土工相手の銘酒屋の女将が、夜に入って、銭湯へ出掛けようとして店の縄暖簾を分けあげた時に、暗い道路の....
あやつり裁判」より 著者:大阪圭吉
云うことになったんですが、その別嬪の証人と云うのは、葭町の「つぼ半」という待合の女将で、名前は福田きぬ、年は三十そこそこの、どう見たって玄人あがりのシャンとした....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
ことになったとか。蕭条たる寒村の秋のゆうべ、不幸なる我が子の墓前に立って、一代の女将軍が月下に泣いた姿を想いやると、これもまた画くべく歌うべき悲劇であるように思....
白い下地」より 著者:泉鏡花
いのを買えとはいわぬ。せつせつ洗えば、それで清潔になるのである。 或る料理屋の女将が、小間物屋がばらふの櫛を売りに来た時、丁度半纏を着て居た。それで左手を支い....
星女郎」より 著者:泉鏡花
に立ってるじゃありませんか。私を救うためか。 と思うと、どうして、これも敵方の女将軍。」 「女将軍?ええ、山賊の巣窟かな。」 と山伏はきょとんとする。 ....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
みんなも薄気味悪がって、始めは容易に出て行く者もなかったんですが、結局、抱え主の女将が度胸を据えて……。といっても、やっぱり内心はぶるぶるもので、ともかくも扉を....
寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
えた。梅の屋は円朝も識っているので、さらに梅の屋へ行って聞き合わせると、その老|女将は塩原家の縁者であったが、これも遠い昔の事はよく知らないと云う。しかも女将の....
科学者と夜店商人」より 著者:海野十三
な運動をくりかえすことを発見した。そこへ梯子段をミシミシいわせて上って来た下宿の女将が頓狂な声を張りあげた。 「先生は、鵜烏の水くぐりを夜店でお売りになるのです....
秋の修善寺」より 著者:岡本綺堂
うことになったとか。蕭条たる寒村の秋のゆうべ、不幸なる我子の墓前に立って、一代の女将軍が月下に泣いた姿を想いやると、これもまた画くべく歌うべき悲劇であるように思....
機密の魅惑」より 著者:大倉燁子
悪いのか本当の処をよく調べてみなければならないと思いました。 私は早速ホテルの女将にいろいろ訊いてみました。総領事夫人とは一面識もないような顔をして云ったので....