女房持[語句情報] » 女房持

「女房持〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

女房持の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
片恋」より 著者:芥川竜之介
前も知らなければ、居所《いどころ》も知らない。それ所か、国籍さえわからないんだ。女房持か、独り者か――そんな事は勿論、尋《き》くだけ、野暮《やぼ》さ。可笑しいだ....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
く》持ちでござりましたゆえ、三日にあげずもみ療治に参っていた者でござります」 「女房持ちでござりまするか、それともまたひとりでござりましたか」 「どうしたことや....
縮図」より 著者:徳田秋声
ていた花村も、にわかに朗らかになった。 秋から冬にかけてのことだったが、銀子は女房持ちの若林に、何かしら飽き足りないものを感じ、折にふれてそれを言い出しでもす....
」より 著者:徳田秋声
などに、ちょいちょいやって来た。日が暮れてから、家から出て来ることもあった。男は女房持ちであった。 お増は髪を丸髷などに結って、台所で酒の支度をした。二人で広....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
きのヤクザ者である。武太さんに同情する者は、久さんのおかみばかりである。「彼様な女房持ってるンだもの」と、武太さんを人が悪く言う毎に武太さんを弁護する。然し武太....
売色鴨南蛮」より 著者:泉鏡花
うのは、主に懶惰、放蕩のため、世に見棄てられた医学生の落第なかまで、年輩も相応、女房持なども交った。中には政治家の半端もあるし、実業家の下積、山師も居たし、真面....
政談十二社」より 著者:泉鏡花
停車場から四人|詰ばかりの小さい馬車が往復しまする。岩淵の渡場手前に、姉の忰が、女房持で水呑百姓をいたしておりまして、しがない身上ではありまするけれど、気立の可....
卜居」より 著者:堀辰雄
つか裏を向けて埃まみれのまま壁に立てかけてあった小さな屋根裏部屋となのだ。いくら女房持ちになったって、こんな風な一向変らない私を知って、さぞ君は嬉しがってくれる....
木綿以前の事」より 著者:柳田国男
翁 悴けたる花し散るなと茱萸折りて 不玉 八丈の宗福寺などは昔から女房持で、且つ郷士のように裕福であった。そういう御寺の鐘の音を聴きながら、自分は....