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「女男〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

女男の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
富士」より 著者:岡本かの子
弥栄、千秋万歳、遊楽不窮」と。 しぐれ降る頃には、裳羽服《もはき》の津の上で少女男が往き集う歌垣が催された。 男列も、女列も、青褶《あおひだ》の衣をつけ、紅....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
に見せかけることができたにしても、偽りきれぬものは芽ぐみゆく人の春のこころです。女男の陽吉は、肉体の秘密をかくしながらも、自然の理法に従ってその円満な発育をとげ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
命《おうすのみこと》少女の装いで川上|梟師《たける》を誅《ちゅう》したと出で、婦女男装して復仇したり、役者が女装して密通したりなど往々聞くが(『拾遺|御伽婢子《....
悪獣篇」より 著者:泉鏡花
時雨かな、潮の※は浴びながら、夜露や厭う、ともの優しく、よろけた松に小綱を控え、女男の波の姿に拡げて、すらすらと乾した網を敷寝に、舳の口がすやすやと、見果てぬ夢....
十二支考」より 著者:南方熊楠
童女を己れ一人に倶移等来《ぐいとこ》させ、帝釈天に打ち勝ち、人を馬鹿にしてその妻女男女を取り、人家を焼き、大水を起し、その他種々雑多の悪事濫行を歓喜天のおかげで....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
。時勢はいつまでも彼を娘と見るような甘いものでもなく、彼もまた薹《とう》のたった女男《おんなおとこ》になってしまったが、娘ぶりより、御後室の方がまだしも気味わる....
朝やけ」より 著者:豊島与志雄
とだ。おれは屋内に戻っていった。中野卯三郎はまだいた。 おれはどうして、あんな女男みたいな奴と親しく飲み交わすようになったのか。おれの方でうっかりしたのだ。彼....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
ネエレウス族とトリイトン等と こゝに来るに先だちて、 われ等早く思ふよしありき。女男のはらから達。いざ、今|疾く行かむ。 世の常の魚に優ると云ふ、 最も力ある証....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
。 「……武蔵様」 お通は、立札の文字を見て、その眼を武蔵に移してほほ笑んだ。女男の滝とそれは読まれた。 大小二すじの滝が、一つ渓流へ落ちている。やさしいほ....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
この川の流れに沿ってしばらく行くと、左の方へ登りになる。そこの三叉道から、巨きな女男松のある方を望んでゆけ」 「また、狐に憑かれないように」 と、お通は危ぶむ....